IKUEI NEWS vol.84
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熊本市生まれの原田学長は、自身も熊本大学の卒業生です。1975年に医学部を卒業、同附属病院で勤務した後、病理研究のために渡米します。マサチューセッツ大学医学部病理学教室等で研鑽を積み、1984年に帰国。いくつかの大学を経て、1989年に熊本大学医学部教授として古巣へ戻ってきました。2015年からは学長として、熊本への「地元愛」と渡米で培った「グローバルな視点」を強みに、大学を率いています。2016年、地震と噴火に見舞われた熊本。原田学長は教職員・学生に「危機はチャンスでもある。この体験を経てさらに力強い人間に成長しよう」と力強く呼びかけました。2年後の今、熊本大学は世界を視野に入れた人材育成と、熊本に貢献する人材開発に向けて、着実な歩みを進めています。原田 信志 学長学長に聞く昨年度から「グローバルリーダーコース」(以下、GLC)を設置されましたが、その特長や目標をご紹介ください。 大学がグローバル教育に取り組む時、多くの場合、新たな学部を創設しています。この場合、グローバル教育がその学部の中だけで完結してしまい、大学全体には広がらないという欠点がありました。今回のGLCの目的は、この弊害を避け、学内全体でグローバル化を推進しようという狙いがあります。そのため、受験生や進路指導の先生方にも分かりやすいよう、法学部や工学部など、名の知れた既存学部の中にコースを設けることにしました。 具体的に初年度は文学部、法学部、理学部、工学部の4学部にGLCを設けました。入試はAO入試で、面接は全て英語で行います。入試だけでなく入学後のテストも、GLCの学生は学部生と別に分けて行い、さらに各学部ごとにグローバルを学ぶ専用プログラムを用意しています。GLCの学生は多文化を理解し、英語でのコミュニケーションを学びながら、最終的には法学部や文学部など、それぞれの専門教育を受けることになります。 それぞれの学部のGLCの学生は、その学部をグローバル化する「コア」だと考えています。グローバルな思考を持ったGLCの学生が同学部生を刺激することで、グローバルへの関心を学部内に広げていくことがGLCの大きな目標です。しんじだはら「全学グローバル化」を狙ったグローバルリーダーコースの新設「震災復興デザインプロジェクト」では、被害の大きい益城町に「ましきラボ」を立ち上げ、自治体、町民と共に防災復興計画を作成しました。 また、熊本城などの文化財の復興を支援するプロジェクトもあります。熊本城復興の肝は石垣の復元。被災前の石垣の写真から崩壊した石一つひとつの元の場所を特定するという壮大なプロジェクトが進められています。 同年の阿蘇山噴火では、上記7つのプロジェクトの1つとして既に立ち上げていた「阿蘇自然災害ミチゲーションプロジェクト」により、理学系の教員を中心に、単なる復興だけでなく、観光地としての復興という視点も踏まえた現地調査、復興計画を進めています。IKUEI NEWS 2018.10 vol.84 20
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