IKUEI NEWS vol.84
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心のしなやかさで、時代の変化を味方につける激変する時代で生きるには、変化に折れない心の強さ=レジリエンスを高め、変化をバネに成長する力が求められる竹や柳は強い風や雨に対しても、折れることなく、しなって元に戻る力を持っていますよね。これが「しなやかな強さ」です。 では、どうすれば、レジリエンスを高めることができるのでしょうか。レジリエンスの研究を進めている欧米・オーストラリアなどの研究者は「レジリエンスを創り出す要素」をさまざまに発表していますが、共通して出てくる3つの要素があります。 1つ目は、「多様性」です。例えば、「アイデンティティ」。会社の肩書や役職が無くなったとしたら、あなたはどのように自己紹介ができますか? 会社だけでない自分の多様なアイデンティティ、つまり、地域や家庭、趣味のコミュニティでの役割など、「いろいろな自分」を持っておけば、もし会社に何かあったとしても、全てが崩れてしまうことはないでしょう。いま、各方面で推進されている「副業」も、収入源の多様性を増すことにつながり、レジリエンスを高めることができます。終身雇用制度が崩れつつある中で、「この会社がなくなったら自分もダメになる」という状況はとても脆弱なのです。 レジリエンスを創り出す2つ目の要素は「モジュール性」です。普段はゆるやかに全体とつながっていても、いざというときには自分たちを切り離して自立し、暮らしや地域の営みを続けていけるかどうかです。グローバル化は、世界各地を相互につなげました。今やどんな片田舎に住んでいても、世界各地の資源やエネルギー、モノの生産に支えられて暮らしているのが現状です。あちこちのモノが買えるのは本当に便利ですが、でも、もし震災や天候不順、金融危機などで外から資源やエネルギー、モノが入ってこなくなったら? 自分たちの地域で最低限の食べ物やエネルギーを賄える地域は安心でしょう。普段はグローバル経済の恩恵を受けていても、いざとなったら、自分たちの地域を自分たちで回していけるようにしておくことは、これからの時代、非常に重要なことです。 レジリエンスを創り出す3つ目の要素は、「フィードバック」機能です。自分や自分たちがつながっている大きなシステムのどこかに異常事態が発生していないか? それがすぐに分かれば、手の打ちようがあります。自分についても、自分がどのような状態になったら、「黄信号」なのかをあらかじめ知っておいて、その信号がすぐにきちんと自分に届くようにしておくことです。もっとも、こと自分の状態については自分では分からなくなってしまいがちです。信頼のおける友人や知り合いに、「私が、無表情になったり、体調が悪い時期が長引いたりしていたら、『ちょっと休んだほうがいいよ』と声をかけてね」と頼んでおくのも良いでしょう。 残念ながら、これからの時代は、いつなんどき外からの強い衝撃がやってくるか分からない時代です。それでも、元気にしなやかに、朗らかに健やかに、楽しく生き抜いていくための力である「レジリエンス」を育みましょう。 平時で余裕のあるうちに、非常時をさまざまに想定して「こうなったらこうしよう」「こうなると困るから、いまのうちから、こういうことにも時間を割こう」と考えて、実行していくこと。その小さな積み重ねが、何かあってもしなやかに立ち直れる力を自分に与えてくれるのです。レジリエンスを高める大切な3つの要素小さな努力の積み重ねで変化に備えようイノベーションで進化する社会を学ぶ ❸ 「変化の波」をしなやかに乗り切る特集IKUEI NEWS 2018.10 vol.84 12
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