IKUEI NEWS vol81
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 「特に、ジャストインタイム生産システム(※)を採用しているメーカーが顧客の場合、まさに『ジャストインタイム』が求められるので本当に大変です。外国の国家元首の来日や政府要人の移動、悪天候の連続など、輸送が遅れる原因は無数にありますが、納期は一日もずらせない。臨機応変な対応は必須ですね」。自らの目で見ることを大切に、「初瀬さんのおかげで」のために頑張る そもそも就職先にメーカーを選んだのは、「大学・大学院で歴史を研究していた経験がきっかけ」と初瀬さんは言います。 「歴史の研究は、分野にもよりますが、史料から読み解くのが基本で、実際の出来事やものを目にできないことに煩わしさを感じていました。その煩わしさから、漠然と『目に見える』モノを扱うメーカーに魅力を感じたのです。そんな中、研究調査で訪れたウズベキスタンの発電所で当社の名前を偶然耳にしたのが縁でした」。 製造業界には「三現主義」と呼ばれる考え方があり、学生時代から「自分の目で見る」ことを大切にしていた初瀬さんはこの考えに強く共感しています。 「『現場』に出向いて、『現物』に触れ、『現実』を捉える。どこかから見聞きした情報と、実際に自分で見て得る情報は全く違います。物流だって、デスクワークだけでは実際に荷物を運んでいる現場の大変さは分かりません。三現主義を大切に、何事もしっかりと自分の目で見て把握することを心がけています」。 2010年に入社してから、もうすぐ丸8年を迎える初瀬さん。仕事の量は膨大で、毎日がせわしなく過ぎていきますが、この仕事で感じるやりがいも大きいそうです。 「納期や価格の交渉が実を結んだ時もそうですが、障壁となっている事柄の背景を掘り下げて代案を示すことで、事業部門や仲間の信頼を得られた時にやりがいを感じます。また、緊急品の出荷で関係各所と連携し、無事に運べた時、『初瀬さんのおかげで助かった、ありがとう』と言われると達成感でいっぱいになりますね」。女性社員として立派なお手本を目指す 現在2歳のお子さんを持ち、仕事と家庭の両立に忙しい日々ですが、高校教諭であるご主人と協力して毎日を乗り切っています。会社でも、産休・育休、時短勤務などの制度が整ってきていて、「仕事を続けやすい環境」だと初瀬さんは言います。 「子どもが1歳になる前に復職し、今は毎日30分ほどの時短勤務を利用して保育園への送り迎えをしています。実は、物流部門の当社女性総合職は私が最初。かつ、産休・育休をとったのも総合職では私が初めてでしたから、モデルケースとしてある程度融通を効かせてもらっています(笑)」。 仕事と家庭の両立は大変でも、「もっと自分のキャリアを積むためにも、また、子どもに働くママの姿を見てもらうためにも、可能な限り仕事は続けていきたい」と初瀬さん。最後に、今後について語ってもらいました。 「生産部門など当社のモノ作りに近いところにもいずれは携わりたいと思っています。話があれば海外出張や駐在なども挑戦してみたいですね。それまで当面の目標は、この物流部門でいろんな経験を積んでいくこと。社内で物流については私に聞けば分かる、というくらいまで地位を確立したいですね。 もう一つの目標は、後輩のロールモデルになることです。良くも悪くも、あとから当部門に入ってくる女性は私の姿を見てキャリアを積むわけです。そうした女性たちの手本になるように、決して無理はせず、仕事と家庭を両立していきたいです」。※「必要な物を、必要な時に、必要な量だけ生産する」、経済効率を高めるための生産方式。32

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