IKUEI NEWS vol.80
31/40

と共同研究をしています。優れた先生方と身近に接することができ、時に意見交換をしたり研究報告を聞いてもらったりと、とても刺激的で自分の研究を進めるモチベーションの一つになっています」。 そもそも杉木さんが国際法と出会ったのは、同志社大学法学部に在籍していた学生時代、国際法のゼミに入ったことがきっかけでした。その後、京都大学大学院へ進学、日本学術振興会の特別研究員を経て、2013年に世人研へ入職しました。それまでも国際法の一トピックとして人権問題を扱うことはありましたが、世人研で本格的に国際人権法を研究し始めたことで、「奥深さに気付いた」と杉木さんは言います。 「国際人権法を学んでいると、国家の論理と、国家権力に人生を踏みにじられた人々の息遣いを感じます。国家と被害者、二つの立場からの異なった論理・主張にはどちらにも正しい一面があり、折り合いがつく地点を法的にどう見つけていくかを考えるところが、この分野の興味深いところです。 ただし、法学を研究する立場からの理論や判断が必ずしも正しいわけではありません。そのことを常に意識して、被害者や国家のために何ができるかを考えて研究しています」。円満な家庭と発展的な研究のため 効率的な行動を 杉木さんは研究者であると同時に、現在1歳になるお子さんの育児にも励んでいます。メーカーに勤務するご主人は毎日の帰宅が遅いため、主に平日の家事・育児は杉木さんの役割。1日6時間、週4日の勤務で、平日は16時に退勤して息子を保育園へ迎えに行く毎日。母親と研究員を両立する忙しい日々ですが、「家事も仕事も効率化して要領良くこなせるように工夫している」と杉木さん。 「夫やお互いの両親を適度に頼ったり、手料理をお休みしてたまには外食を利用したり。家事は自分のキャパシティを超えないよう、負担を減らしながら取り組んでいます。仕事に関しては、研究にかけられる時間が減っているので、成果に結び付くようなものを優先することで効率良く行うように努めています。 円満な家庭において大切なのは、母親である私がいつも機嫌良くいることです。常に自分が上機嫌でいられるよう、生活のバランスを整えることを常に心掛けています」。 母親としては2年目、研究員としては5年目を迎えた杉木さん。今後も研究を続けて、「キャリアのステップアップを図っていきたい」と語ります。 「国際法を研究しているからには、海外での意見交換は必須です。研究の幅を広げて、国内だけではなく海外でも研究発表の場を持てるようになりたいと思っています。そのためにも、質の高い論文を執筆・発表して実績を作れるように、しっかり研究を進めていきます。 もちろん、母親としても頑張っていきます。いま育児は私の癒しの一つになっていますが、2歳になると育児は相当大変になると聞きました(笑)。これからも愛情をたくさんかけて大切に育てていきたいと思います」。28

元のページ  ../index.html#31

このブックを見る