IKUEI NEWS vol.79
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も嬉しい限りでしたが、運営を支えるボランティアに約300名もの学生が参加してくれ、その評価がとても高かったことも大変喜ばしく感じました。模擬国連は、学生が運営するもので、大学はあくまでサポート役なのです。 世界大会では、主催校の学生がその国や地域の視察研修を行うのが恒例です。本学のボランティアの学生たちは参加者を広島・京都などに案内したのですが、そのポテンシャルの高さは全米学生会議連盟からも高く評価されました。 無償の行動にこれだけの人数が集まり、親身になって対応ができるかどうか、また交流を深め、情報発信できるかどうか、というのは語学力だけではなく、学生たちの意識の問題でもあります。学生の資質ではどの大学にも負けないという自信があります。外国語大学としてあるべき姿のグローバル化を質を「見える化」して内外に発信していく-----日本の社会全体で進むグローバル化について、どうお考えですか。 日本の目指すグローバル社会は、小学生のうちから一律に英語を教えるような、全ての人に画一的な価値判断の基準を課し、求める、といった空気があるように感じます。しかし、実際には世界は多様であり、言語や文化、価値観もさまざまです。何より、学ぶ人の社会における立ち位置によって、必要な言語も理解も変わってくるはずです。今は外国語を話す能力ばかりが注目されますが、外国語の運用能力とは、もっと多面的です。好奇心の入口としての外国語の役割にも目を向け、もっと学ぶ人の裁量に任されてもいいのではないでしょうか。-----学長として取り組みたい今後の課題や抱負をお聞かせください。 本学の学生は、自分たちの能力の高さに気付いていないところがあると思います。周囲の学生もレベルが高いため、どうも自分たちの能力を実際よりも低く評価しがちなのかもしれません。例えば、TOEICであれば、800点近くを取っているにもかかわらず、「800点を超えないと人に点数は言えない」と思い込むなどです。本当は素晴らしい実力を持っているのに自信が持てないなんて、もったいない話です。 これからは学生たちに、自分た 最近は、総合大学でも語学教育を重視する大学や、グローバルをテーマとした学部が新設されるなど、大学のグローバル志向が盛んに喧伝されています。しかし、一方では「グローバル化」が単純化され、「英語が話せる人材を養成する」教育に矮小化しているところも多い気がします。グローバルな人材とは、しっかりした専門知識に軸足を置き、世界を客観的に見て的確に分析し、進むべき方向を決めることができる、そういった存在ではないでしょうか。 外国語大学として、グローバル化をうたう他の大学とどう差別化していくのか、これは重要なポイントです。外国語大学は、英語で「University of Foreign Stud-ies」。つまりは「外国研究」です。私たちは、言語というツールを介して相手に寄り添い、広く深いレベルで理解し考えられる人材を育てていくことを、「外国研究」の単科大学の役割であると思っています。学生たちが行き交うキャンパスの中庭。昨年新設したスチューデントコモンズには多くの学生が集まる。21

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