IKUEI NEWS vol.78
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た内容をたびたび耳にしました。その一つは友達の「数」です。編集部インタビューにご登場いただいたお二人の先生方も、「日本の社会には友達が多ければ多いほど良しとする風潮がある」と語っていました。 その風潮の煽りを受けてか、近年では「ぼっち」など、一人であることを揶揄する言葉が生まれ、さらには学校や職場において一人で食事ができない「ランチメイト症候群」や、気持ちが触れ合うような関係には踏み出すことができない「ふれあい恐怖症候群」等、実際に現象として現れるまでになってしまいました。 一見心細そうな「一人ぼっち」でいることは悪いことなのでしょうか。編集部インタビューでお話いただいた武長先生は、「決して悪いことではない」と言います。むしろ、一人でいられる力を身に付けることで、無理して友達を作ろうと気負わずにコミュニケーションができ、結果的に信頼できる友達を作ることにもつながりそうです。 もう一つ取材時によく聞かれたのが、「学生のうちに築く友人関係は貴重」ということ。㈱リサーチ・アンド・ディベロプメントが2015年に発表した調査によると、普段付き合いがある友達として、どの年代でも「学校、学生時代の友人」が多くなっています。さらに、最も大切な付き合いを見ると、社会に出た男性はやはり「職場・仕事関係の友人」、出産を経た女性は「子どもを通じて知り合った友人」が増えてはいますが、それでも男女共にどの年代でも「学校、学生時代の友人」が高い割合を占めています(図6)。卒業後の人生においても、学生時代の友達がいかに特別であるかを示しています。 学生時代の友達が貴重で長続きする理由は、利害関係が存在しないから。損得で考えて付き合うことがないため、親密な関係を築き易いのでしょう。 本特集では、インタビューや寄稿を通して、専門家や識者の方々にさまざまな角度から「友達」について語っていただき、事例としてつながり作りを支援する大学や企業の活動を掲載しています。本特集を読んで、真の友達とは何なのか、いま一度自分の友人関係について考えてみて下さい。 読者の皆さんが今、何気なく過ごしているこの時期は、一生付き合っていける友達を得ることができる時期でもあります。無駄に過ごすことなく、心を許して何でも話せるような、「親友」と呼べる友達を作りましょう。 「親友」を作るにも、最初の一歩を踏み出す勇気は必要です。きっかけ作りには、今号の事例で紹介したような大学の支援などを利用するのも良いでしょう。電通育英会で行われるセミナーや交流会に参加義務があるのも、友達づくりのきっかけとなってほしいという思いがあります。大学内外でのさまざまな人との出会いの機会を大切にし、コミュニケーションを取って下さい。 「話が合わない」、「価値観が合わない」ということがあっても、他人が自分と違うのは当たり前。あなたの友達になる人が、あなたと同じ考えである必要はありません。まずは、相手の考えを受け入れる姿勢を持って、気楽にコミュニケーションを楽しみましょう。本特集が、あなたが「かけがえのない友達」と出会えるきっかけとなれば幸いです。学生時代の友達は貴重な関係学生時代にかけがえのない友達をつくろう30~39歳(N=319)25~29歳(N=131)学校、学生時代の友人学校、学生時代の友人学校、学生時代の友人40~49歳(N=290)男〈図6〉 最も大切な付き合いの友達1位2位3位51%46%36%職場・仕事関係の友人職場・仕事関係の友人職場・仕事関係の友人21%24%30%趣味や習い事などの友人趣味や習い事などの友人近所の友人9%7%7%㈱リサーチ・アンド・ディベロプメント 2015年の調査より30~39歳(N=301)25~29歳(N=123)学校、学生時代の友人学校、学生時代の友人学校、学生時代の友人40~49歳(N=269)女1位2位3位65%47%34%近所の友人子どもを通して知り合った友人子どもを通して知り合った友人11%19%23%職場の友人職場の友人職場の友人9%10%15%4

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