IKUEI NEWS vol.78
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事例取材 友達づくりを支援する取り組み居場所を求める学生の声から誕生 関西学院大学社会学部で「学生交流プロジェクト」を立ち上げるきっかけとなったのは、社会学部校舎の建て替えでした。建て替え計画について学生にアンケートを採ったところ、声が多かったのは「居場所が欲しい」。食堂の席など物理的な「居場所」を求めるとともに、「心の拠り所という意味合いも大きかった」と、同学部教務補佐で学生交流プロジェクトを担当する平田誠一郎さんは言います。 「2008年に学部改組を経て定員数が増加した結果、2016年5月時点での社会学部の学生数は2756名。一学部としては規模が大きく、物理的にも心理的にも居場所を作るのが難しくなることから、学生同士のつながりが希薄になっていると感じる学生もいたでしょう。そこで、友達づくりのきっかけを後押しすると同時に、学生同士のコミュニティを作ろうと、この学生交流プロジェクトを立ち上げました」。 現在、同プロジェクトでは、約20名ほどの学生スタッフが活動しています。主な内容は、新入生歓迎キャンプなどの「学部依頼の企画」、オープンキャンパススタッフなどの「学部行事サポート」、学生スタッフが考えらいなかった山﨑さんも、イベントへの参加をきっかけにスタッフになりました。イベントに参加した学生はスタッフや周囲の学生とのつながりを広げ、さらに、スタッフとなればスタッフ同士のさらに深い関係を育むことができます。「今では、このプロジェクトが私の居場所だと実感している」と山﨑さんは言います。 「学生交流プロジェクトのメンバーは、通常の授業やサークル等でできる友達よりも深い付き合いだと感じます。プロジェクトのために真剣に意見を交わすことも、プライベートな雑談をすることもできるような、何でも話せる『親友』とも呼べる友達が多いです。他の学生にも、『親友』を作るきっかけを提供するためにこれからも頑張っていきたいですね」。る「自主企画」の3種類に分かれています。学生スタッフのリーダーを務める社会学部2年生・山﨑果澄さんに、実際の活動についてお聞きしました。 「活動には平田先生を含め、教職員の方からの支援もありますが、基本的には企画から運営まで全て学生に任されています。イベントを行うのは、長期休暇を除いて月に1回程度。中でも入学時期の春に行う企画は人気で、新入生歓迎キャンプに関しては参加する新入生が抽選になってしまうほどの応募があります」。学部内のみの活動だから密な友人関係ができる 毎年のイベント参加者数が増加する中で、学生交流プロジェクトにはスタッフ志願者も増えています。ボランティアにもかかわらず、ゼミやサークルとは一味違う「大学に携わる」経験ができるということで、スタッフ志願者数は年々右肩上がりに伸びています。活動の魅力について、平田さんはこう語ります。 「ピア・サポートは全学的活動が多い中で、我々は社会学部内でのみの活動です。日常の自分たちが学ぶ環境を、自分たちの手で作りあげる。対象となる学生も限定されるため学生同士のつながりは密になり、学部への帰属意識も高まります」。 また、スタッフとして名乗りを上げるのは、交流イベントに参加した学生が大半です。関東出身で入学当初は周囲に知り合いす学生同士の学び合いを目指すピア・サポート活動として、2011年に関西学院大学社会学部で組織された「学生交流プロジェクト」。友達や仲間づくりなどの「居場所」づくりを主な目的とした活動は、実際にその役割を果たせているのか、プロジェクトの実態についてお話を聞きました。関西学院大学 学生による学生のための「居場所」づくり2016年度新入生歓迎キャンプの様子。左から平田誠一郎さん、山﨑果澄さん。社会学部学生交流プロジェクト22

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