IKUEI NEWS vol.78
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明日への視点かけがえのない友達をつくる自分を育てる学生生活の過ごし方19自由な大学生活で上手に友達をつくるには寄稿●3谷田川 ルミ芝浦工業大学 工学部 准教授大学生活の「自由」を利用して多種多様な人たちとの交流を高校までとは違い、自主性に任されている大学生活。だからこそ、一歩踏み出していろいろな人と関わってみよう。大学での「友達づくり」は高校までとどこが違うのか 大学では、小・中・高校までの学校生活とは違って、クラスといった縛りが少なくなります。友達との出会いの場や誰と仲良くするのかといった友達選び、そして、どのような友人関係を築くかといった友達との付き合い方に至るまで、高校時代までと比較するととても自由度が高くなります。 私が調査・分析の一部に携わった、ベネッセ教育総合研究所が2012年に全国の大学生に行った調査によると、「現在仲良くしている友達と知り合ったきっかけ」として、最も回答割合が高かったのは「1年生の時の授業」、次いで「部・サークル」、「入学時のオリエンテーション」でした。特徴的だったのが、4年生でも仲良くしているのは1年生の時の授業やオリエンテーションで知り合った友達だということです。私も大学の教員として感じることは、学生の仲良しグループのメンバーの学籍番号や名字の50音順が近いということ。恐らく、入学時には学籍番号順での行動が多いため、その時に知り合った友人たちとその後もずっと仲良くしているのかもしれません。自由度の高い空間だからこそ、流動的な広がりを持った友人関係を築くのではなく、固定した人間関係を維持しながら4年間を過ごしている傾向があるようです。 大学という「自由」な場所においては、高校までと違って、先生が逐一連絡事項を教えてくれないため、自分で大事な情報を把握する必要があります。時間割の作成や単位の管理も自己責任のもとでやらなくてはなりませんし、試験対策も高校までよりも格段に難しくなります。このように、大学という「自由」な場は「不自由」な場でもあります。ここでは、判断力と行動力、そして情報収集力が必要です。それゆえ、大学生活を生き抜くといった意味でも友達のネットワークはとても重要です。 しかし、自由な空間での友達づくりは、なかなか難しいものです。高校までの「クラス」のような限定された空間が少ないため、出会いのきっかけはたくさんあるのだろうけれど、どこでどうすればいいのかが分からない。1年生のスタート時点の友人関係が広がりを持たないまま、卒業まで続くのもそのせいかもしれません。大学の資源をフルに活用して友達をつくる 最近の大学の施設・設備の充実ぶりには目を見張るものがあり、私の学生時代にはなかったような、学生同士が交流できるような場所がたくさんあります。施設だけではなく、大学の授業も以前のように、ただ座って先生の話を聞くだけの授業ではなく、グループワークを中心としたアクティブ・ラーニング型の授業も増えてきています。15

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