IKUEI NEWS vol.77
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太田 芳徳(おおた よしのり)愛知県岡崎市生まれ。名古屋大学工学部航空学科卒業。リクルート社にて、求人広告の営業、リクナビ商品企画、人事組織コンサルティング、新規事業開発などを歴任。大手から中小企業まで、ほぼ全ての業界の企業の採用活動設計や教育、制度設計などを担当。2013年、組織開発コンサルティング、レゴ組立図アプリ(プラスエル)事業などを手掛けるハンゾーを起業し代表取締役に就任、現在に至る。同年、若年層の就業力開発のプログラムを設計・運営し、日本e-Learning Awards 経済産業大臣賞受賞。明治大学大学院グローバルビジネス研究科にてゲスト講師も務める。代表執筆に『決めるマネジメント』、著書に『リクルートを辞めたから話せる本当の就活の話』などがある。普通でない経験に取り組んで内定を勝ち取る 企業が求めているのは、「いままでの経験」です。企業の選考は、今までどういう経験をしてきたかということを以て、今後のその人材の活躍を予測し、そのレベルが自社の求めているレベルであれば採用する、ということをしているだけです。これは新卒の採用時でも、転職時でも同じです。学生であれば、その学生が一番頑張ってきた経験の話を元に、それが「すごい!」と思う企業は採用し、「大したことない」と思う企業は採用しないのです。 だから学生の皆さんは、なんでもいいので「突き抜ける経験」に取り組んでみてください。アルバイトで店の売り上げを伸ばすのでもいいし、学業でとてつもなく優秀な成果を残すのでもいいです。一人旅でとんでもない伝説を作るのでもかまいません。 私は偏差値のそれほど高くない大学の学生を1年間預かり、「突き抜ける経験」を一緒に考え取り組んでもらい、そのレベルの大学では絶対入れない大手企業への就職を目指すプログラムを5年間運営してきました。もちろん大手企業に行くことが全てではありませんが、本人たちの希望を元に、「普通ではない」経験に取り組んでもらいました。居酒屋の業績を伸ばし続けることに取り組んだ学生は、全ての商品の利益率を計算し調べ、利益率の高いものから順におすすめをすることで、業績を飛躍的に伸ばし、新店の出店にまでこぎつけ、その新店では店長を務め、アルバイトの教育にも力をいれました。この経験で大手企業数社からの内定をもらっていました。 どんな分野でもかまいません。うまくいっていないことを見つけ、どうしたらそれを倍のレベルに変えることができるか考え、地道に取り組み成果までたどり着くことをやってみてください。もちろん学業でもかまいません。求められている以上に文献を調べ世紀の発見に辿り着くのでもいいでしょう。「突き抜ける経験」を強みに、自分に合った企業に出会う 「考える、やってみる、うまくいかない点を攻略する、成果が出るまでやりきる」取り組みこそが、就職してから求められる行動なのです。だからその経験を「先に」やっておくことが、企業にとって魅力的な人材になることなのです。皆さんの「突き抜けた学生経験」が、就職活動時に出会った面接官を超えていれば、その会社からは内定が出ると思います。「大したことないな」と思われればその会社からは内定が出ないということです。でも、それもいい悪いの話ではなく、「相性が合う、合わない」の話です。皆さんが「すごい経験をした」と思うことを、「すごい」と思ってくれる会社は、入社後も相性が合うし、「大したことない」と思う会社は、相性が合わないのです。大学受験のように企業に偏差値があって、どこの会社が立派とか、立派でないとかそういうことではありません。今までの経験を活かして「食べていく」のが社会です。 とある有名なキャリアの分野の大学教授が、資格についてこう仰っていました。「資格とは足の裏についたメシ粒のようなもの。取らないとなんだか気持ち悪いが、取ったところで食えない」。うまく表現したものだと思います。 皆さんも、「突き抜ける経験」に取り組んで、たくさんの企業に会って「相性の合う」企業、仕事を探してみてください。14

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