ikueinews vol76
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 予想を超えた素晴らしい体験 残暑厳しい8月24日、京都大学で行われた音楽座ミュージカルによる「教員のための表現力向上ワークショップ」に参加させていただきました。〝身体的表現や対話の活性化のための場作り方法〞をプロの表現者の方から学べるということでとても楽しみにしていました。というのも、お笑い芸人の私ですが、私自身も学生に向けてキャリアや進路についてお話させていただく機会があり、今後また自分がファシリテーターの側になるにあたって、何かヒントになるものが得られるのではと思ったからです。結論から先に申し上げると、それはそれはもう予想を遥かに上回る高揚する体験をさせていただきました。ワークショップのノウハウやコツを学べたらなどと考えていたのが恥ずかしくなるくらい、4時間にわたるワークショップが終わる頃には、とてつもない感動体験をした気分で満たされていたのでした。 音楽座ミュージカル 藤田さんの 「人の心を掴む力」に圧倒される まず会場に着くと、だだっ広い部屋に6人掛けのテーブルが20台ほど。適当にテーブルを選んでお互い知らない人同士、よそ行きの挨拶を交わしながらテーブルに着きました。「何をさせられるんだろう」とこの時は全員が緊張していたはずです。京都大学の溝上先生のご挨拶が終わると、劇団員の方が7名どーっと走って登場されました。スーツ姿で走る大人の姿というものは日頃なかなかお見かけするものではありません。「何やらヤバい人たちが来たぞ…」とこちらが思った矢先にワークショップを仕切る、音楽座ミュージカルの藤田将範さんが「帰りたいと思った人手挙げて!(挙がった手の数が少ないのを見て)皆さんやる気ですねぇ!」とおっしゃるのです。もうそこでどっと会場が笑い、私も心をぐいぐいと掴まれていきました。とにかく終始、藤田さんの〝空間支配力〞がすごいのです。大きな部屋の中を移動しながら、巧みな話術で相手との距離を測りながら大人の凝り固まった感情を解き放って行きます。お笑い芸人として相手の心に入るということの難しさを痛感している身としては、終始惚れ惚れしてしまう人心掌握術でした。 感情に訴えかけるワークショップ ワークショップの冒頭で劇団員の方数名が一人の体験レポートプレワークショップ音楽座ミュージカルによる石井てる美お笑い芸人石井てる美・プロフィールプレワークショップには、東京大学大学院出身のお笑い芸人・石井てる美さんにもご参加いただきました。石井さんには、そのユニークな経歴から昨年11月に行われた電通育英会「奨学生の集い」でご講演いただいています。今回は参加者の一人として、プレワークショップで体験したことや感じたことについてレポートしていただきました。2002年に東京大学文科三類に入学、2004年同工学部社会基盤学科に理転。同大学院工学系研究科を2008年に修了後、外資系コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社する。2009年8月に同社を退職し、同年10月にワタナベコメディスクール入学。2011年からワタナベエンターテインメント所属のお笑い芸人として活動を開始し、現在に至る。著書に「私がマッキンゼーを辞めた理由」(角川書店)がある。プレワークショップ 201621

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