IKUEI NEWS vol72
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「なんとしても東大」と心を決めて もともと私は国際問題などに関心があり、グローバルな環境で勉強したいと考えていたため、高校二年生の秋から三年生の夏頃までは海外の大学への進学を志望していました。そのため、海外進学に必要なTOEFLやSATなどを受験したり、海外大の教授と連絡を取ったりと、かなり真剣に準備を進めていました。それが東大の推薦を受ける、つまり国内に進学する決断をした理由は、一つには経済事情、そしてもう一つは東大の先端科学技術センターで行われている「ROCKET」というプログラムに興味を持ったからです。国内進学する以上はなんとしても東大だけを目指すと心に決め、推薦と前期日程の両方に出願し、不合格なら浪人するつもりで後期はどこにも出願しませんでした。 推薦出願の際のセールスポイントは3つとしました。1つ目は海外進学のために取得したTOEFLやSATのスコアなど語学力の証明、2つ目は高校総体総合開会式のアナウンスや地域のユースリーダーズクラブでの活動といった課外活動、そして3つ目は「どうしても東大で勉強したい!」という情熱です。出願準備と並行して過去問の勉強をはじめ、12月の面接が終わってからはすぐセンター対策に移りました。高い能力を持つゆえに周りになじめない子どもを支援したい 振り返ってみてやはり一番大変だったことは、進学先決定までに死ぬほど悩んだことです。周りの同級生が次々と志望校を(最終的にセンターの点数と相談するとはいえ)ほぼ決定しているのに、私は「海外か国内か」という一番大きな枠さえ決めきれていないという状況は、正直に言ってかなり苦しいものでした。ですが、あのとき安易に決めず、ぎりぎりまで悩んで決断したおかげで、これでよかったのだと胸を張って言うことができます。そして、そのぎりぎりまで悩むことを許してくれた家族や先生方、相談に乗ってくれた友達や先輩、なんといっても進学を可能にしてくれた電通育英会には感謝してもしきれません。 先ほどちらりと触れたROCKETもそうですが、現在私は「浮きこぼれ」の支援に非常に興味を持っています。「浮きこぼれ」というのはいわゆる「落ちこぼれ」の対義語で、高い能力がありながら、むしろそれゆえに学校になじめないような児童・生徒を指す言葉です。周りにどうしてもなじめない決定的な違和感や孤独感をほんの少し知っている私だからこそ、同じように苦しんでいる誰かをサポートしたいと思っています。東京大学 教養学部 文科Ⅲ類 藤村 明日香東京大学の推薦入試に合格(1期生)最後まで悩ませてくれた周囲の人々に感謝「奨学生のページ」は奨学生の活動について報告するページです。今回は本年度の新奨学生から、和歌山県立桐蔭高等学校を卒業し、東京大学の推薦入試に合格した藤村明日香さんと、宮城県仙台第二高等学校3年の時に高校生クイズの全国大会で準決勝に進出した渡邉朋晃さんによるレポートを紹介します。高校2年生の時、和歌山県の使節団としてブルネイ研修に訪ねました。高校3年生の時には、和歌山県岩出市の青少年健全育成市民大会の司会を務めました。41

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