IKUEI NEWS vol72
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とは反対に、2人だけの世界に閉じこもり、「エネルギーを奪い合う」恋愛も存在します。基本的にエネルギーが少ない青年期は、エネルギーへの欲求から、恋人からエネルギーを過剰に奪う行動に陥りがちです。相手の好意を確認しすぎたり、疑って相手を傷つけたりして、「あなたといるのが辛い」と別れに至る。これは相手からエネルギーを奪い続けた、あるいは奪われ続けた結果なのです。 常に恋人とだけ一緒にいるような恋愛関係は、「手に入れたエネルギー供給源を手離したくない」という、相手への思いやりに欠けたものです。相互により良い恋愛関係を築くためには、2人だけの世界で完結するのではなく、外の世界も巻き込んで、お互いのエネルギーを増やしていくべきなのです。 少し古い話になりますが、野球漫画「タッチ」の主人公・上杉達也とヒロイン・浅倉南の関係は、まさに青年期の恋愛の理想形です。達也が甲子園、南が新体操の全国大会を目指し、お互いをエネルギー源として努力する。そして、スポーツという外の世界で成功を体験し、再び得たエネルギーを交換し合うのです。興味のある学生さんは是非読んでみてください。人間関係を「恋人」と「友人」で分ける女性「異性」と「同性」で分ける男性 恋愛をめぐる人間関係の捉え方は、男女で大きく異なります。 交際相手がいる人にとって、「相手は本当に自分のことを好きなのか」、「他に好きな人がいるのではないか」という考えが頭をよぎるのは、自然なことです。一般的に女性の方が、そのような「関係不安」を感じやすいと言われています。男性は付き合いが長くなると、相手を所有した気になって、関係不安を感じづらくなります。この「自分の不安に対してノーテンキな男性」というギャップに耐えられなくなり、女性から別れを告げることもあります。女性より男性の方が失恋から立ち直るのが遅いと言われていますが、これも、関係不安を感じていない男性にとっては、「予期せぬ別れ」になってしまうからです。 また、人間関係の「線引き」が、男性と女性で異なることも分かっています。女性は、恋人・異性友人・同性友人という3者がいた場合、「恋人」と「友人」で分けます。一方の男性は、「異性」と「同性」で分けます。したがって、男性にとって異性友人が恋愛対象に変わるのは良くあることですが、これは女性には理解しづらい感覚です。男性の告白を、女性が「友だちだから」といって断るのも同様です。アイデンティティ形成のエネルギーをどう獲得する? アスリートタイプには「恋愛に関心がない」、あるいは「恋人を欲しいと思わない」人がいます。これが一般的な恋愛無関心、恋愛忌避の若者と違うのは、スポーツにやりがいを持って取り組んでいる結果、自分のエネルギーを使うことに精一杯で、恋人と付き合う余裕がないのです。 一般的に、アイデンティティ形成には、恋人の力も大切ですが、幼い頃から「選択と努力と成功」を繰り返してきたスポーツ選手は、青年期にあっても、自ら安定的にエネルギーを生み出し、アスリートとしてのアイデンティティ形成を行っています。エネルギーを「自己発電」するために、恋人の助けは必須ではないのです。 一方、恋愛禁止と言われるアイドルグループに熱愛報道が頻発する原因も、アイデンティティ形成のためのエネルギーと深い関係があります。切磋琢11

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