ikuei news_vol74
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も満たないのです。 現代における日本の30代・40代は最も仕事で活躍している世代であるにも関わらず、運動によって健康や体力を得ることができておらず、あまつさえメタボのような生活習慣病にも罹ってしまっています。そこで、大学生の間に運動習慣を身につけて、メタボにならないような自己管理能力を培ってほしいのです。※血管の機能を高めるポリフェノールの一種。 図4の調査のように、「運動した方が良い」と頭では分かっていても、さまざまに理由をつけて、つい避けてしまう人も多いかと思います。単純に「運動が苦手だから」という人もいるでしょう。しかしながら、編集部インタビューでご登場いただいた東京大学の石井直方先生の言葉を借りれば、「生まれつき『運動嫌い』な人間はいない」のです(5〜6ページ参照)。「体を動かすことでさまざまな刺激を体中に伝え、健康が保たれる」という機能が人間に備わっている以上、体が運動を拒絶することはありません。もし苦手意識があるとすれば、それは今までの経験から生まれてしまった思い込み。まずは思い込みを捨てて、体を動かすことと向き合いましょう。 また、習慣的に運動を続けた分だけ、運動能力は向上していきます。編集部インタビューでご登場いただいた、脳と運動の関係を研究されている筑波大学の征矢英昭先生は、「短時間の軽い運動から始めること」を勧めています(7〜8ページ参照)。短い時間でも、体を動かすことが楽しいということが理解できれば、自然と運動時間が延びていき、習慣化するモチベーションになるのです。いきなりマラソンランナーほどの持久力をつけようと思えば、辛く苦しい運動を自らに課すことになり、当然継続は難しくなります。短くて軽い運動は続けやすいだけでなく、脳の活性化にも役立つと征矢先生は述べています。 本特集の取材で頻繁に耳にしたのが、「運動を楽しむ」というフレーズ。今号では、異なる特長を持った6つの運動施設を訪問し、運営者の方々からお話を伺いました(19〜24ページ参照)。運動施設に関わる方々は、多様な運動機会の提供を通じて、運動をした時の「楽しい」という気持ちを、一人でも多くの利用者に持ち帰ってほしいと考えています。そのような身近な施設を訪れ、さまざまな運動を試してみれば、運動の楽しさに気づくことができるはずです。 それらの施設で、トレーニングではなく、「ワークアウト」をしてみましょう。トレーニング(training)という言葉は、英語では「(軍隊の)訓練、(犬の)調教」などを指し、「強制される」という意味合いが強いものです。一方のワークアウト(workout)は、自発的な行為としての運動や鍛錬を指し、自ら目的意識を持って取り組むものです。今回の特集で勧めているのは、辛く苦しいトレーニングではなく、楽しく行うワークアウトなのです。 自分のペースで楽しんで運動するだけで、身体だけでなく心にも好影響を与え、日々の生活の質が向上する。今から始めれば、明日からの自分が変わり、その効果はこれから歩んでゆく未来にまで及ぶ――。今回の特集が、まずはその一歩として皆さんが運動を始め、運動を楽しめるようになる一助となれば幸いです。続けた分だけ確実に現れる運動の効果まずは運動を始め、楽しみながら続けていく「糖転移ヘスペリジン・ビタミンP研究会」の調査(2010)より〈図5〉 メタボリックシンドローム診断者への意識調査いいえ5.3%メタボリックシンドロームを改善したい?はい94.8%メタボ改善のため、日頃からセルフケアをしていますか?いいえ57.8%はい42.3%4

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