ikuei news_vol74
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昨年、友人3人と訪れたマチュピチュでの1枚。前掲のマチュピチュに近いウユニ塩湖にて。社会心理学では、「集団には心があるとは考えない」という考えを前提としていましたが、私の研究では、集団に対しても心の存在を仮定した上で原因の帰属を行う場合があり、そのような現象が生じるにはどのような条件が必要であるかを探りました。最終的には、集団の凝集性の強さや、いかに集団が強く結束していると認知されるかといった要素が、集団に対する原因帰属において影響を与えるという結論に至りました。研究室中心の生活だった学生時代 私の所属していたゼミは、学部生から大学院生まで非常に仲が良く、お互いが勉強からプライベートまで色々と助けあっていました。私の時も例外ではなく、多くの同期学生が授業後の研究室に入り浸っていて、「まるでサークルのようだね。心理学サークルだ」と先生から言われるほどでした。実際に夏休みの時期には皆で車を借りて三重県の伊勢や和歌山県の南紀白浜などに旅行したり、年越しそばを研究室で食べたりしたこともありました。私が大学内のサークルに特に所属しなかったのも、研究室のメンバーといるのがとても楽しかったからです。 また学びの面でも、学部生の頃は心理学の実験・実習やそのレポート提出が毎週のようにあり、院生の頃は過去の研究に関する膨大な量の英語の論文を読んだり、海外の学会での研究発表のために必死で論文を書き上げたりするなど遊んでばかりはいられない日々でしたが、心理学という幅の広い学問を学ぶ同級生や社会人の院生から刺激を受け、励まし合って楽しく過ごしました。おかげで自分が興味を持った研究に精一杯打ち込んで、充実した学生生活が送れました。心理学研究室の先生方も熱心で、先生の専門としていない分野の内容であっても、「興味があるので研究テーマにしたい」と学生が言うと、「分かった、私も一緒に勉強しよう」といって指導してくれるなど、常に温かく私たち学生と接してくれていました。 大学・大学院時代のこれらの研究は社会に出てからの業務には直接関係していないかもしれませんが、その頃に先輩や先生方から教えてもらい身につけた、研究に必要な統計学の知識や論理的な考え方は今でも役立っています。「これをやった」と言い切れる経験をしよう 学生の皆さんには、社会に出て「学生時代は何をしていたの?」と聞かれた時に、「私はこれをしました」と胸を張って説明できるような経験をぜひして欲しいと思います。勉強、アルバイト、旅行、インターンシップ、起業、サークルなど、どのようなものであっても、自分が心からやりたくて楽しいと思っていることに全力で取り組めば、視野が広がり、思考が深まるはずです。 その時の経験が将来の仕事に直接繋がらなくても構わないと思います。私の友人に、以前プロダンサーだった広告営業担当という思わず昔の話を聞きたくなるようなバックグラウンドを持った人がいます。こういった人は、問題や困難に直面しても凝り固まった考え方をせず、過去の経験から得た今とは異なる視点から物事を捉えることができますし、過去の人脈を生かして活躍しています。ぜひ胸を張って「これをやった」と言い切れるような学生生活を過ごしてみてください。35

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