IKUEI NEWS vol.73
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学部時代のゼミメンバーとの卒業記念写真。後列右から2番目が米川さん。ししたいと思っています。ハチミツを味わってもらうと同時に、それぞれの地域の歴史や人々の暮らしなどの『ストーリー』を紹介し、養蜂家と協力して森の保全を進めていきます。そして、お客様に広い世界への興味を持ってもらえるように活動したいと思います」。「ワクワク感」を持って新しい時代を築いていこう 最後に、米川さんから奨学生へメッセージをいただきました。 「私たち若い世代が新しい時代を作っていく中で最も大切なのは、〝ワクワク感〞を持つことだと思います。ワクワクするところで経済や社会が発展していきます。素直な気持ちを忘れず、好奇心を持って、自分が心惹かれるワクワクするものを見つけてみてください」。雑貨店などで販売しています。ネパールには現地スタッフが2名いますが、日本での商品の瓶詰めから発送、お店への営業まで、多くの業務は基本的に米川さん一人で行なっています。そうしたことも含め、起業してから大変なことが多々あるようです。 「日本のハチミツ市場は非常に小規模なので、ブログやホームページでその魅力を伝えたり、お店に直接営業に行ったりと地道な宣伝活動は欠かせません。また、ハチミツは自然のものなので、思った量が採れないことがよくあります。株式会社化した2014年は例年の4分の1しか採れず、自分が生活していくのにも苦労しました」。「無理をしない、させない」方針で、ハチミツを通して広い世界観を伝える 米川さんがモットーにしていることは、「無理をしない、させないこと」。ハチミツが思うように採れない時でも、耐えて待つそうです。 「ハチミツを人間の意のままに無理に採ろうとすると、環境破壊に繋がる可能性があります。また、途上国の人たちは、日本などの先進国のようにスピーディなビジネスを重視してはいません。基本的な価値観に『無理をする』概念が存在しないのです。自分たちだけの考え方や基準を押しつけず、相手も尊重し〝共に働く〞という意識を持つことを心がけています」。 さらに米川さんは、グローバルな視点から途上国との新たな関係を模索していると語ります。「『途上国』という表現自体、資本主義の先進国の基準から見た言葉です。例えば、日本にあるNPOやボランティア団体などは、『助ける』という立場で途上国と向き合っていることも多いです。しかし、私の視点ではネパールの人々の心は豊かで、助け合うこともよく知っています。本来は食料も豊かで、多民族が互いの文化を楽しみながら交流して暮らす、非常に多様性を受け入れた国です。これはネパールに限ったことでなく、多くの途上国と呼ばれる国はもともと同様だと思います。私は途上国を支援したいわけではなく、その国の本来の豊かさや状況を理解し、新しいグローバル社会を構築するために、途上国の人々と協力しあいたいのです」。 ハチミツの輸入販売を通じて、「お客様に広い世界観を伝えたい」とも語る米川さん。 「私たちは色々な国から資源を貰って生活しているのに、そのほとんどの国のことをよく知りません。知らない所で他の国に影響を与えている以上、そのような国の自然や人に豊かさをお返ハニールネッサンスのホームページはこちら→http://honeyrenaissance.com/京都女性起業家賞 特別賞を受賞した際の賞状をコピーし、現地の人に贈呈している様子。「具体的な活動をしてくれているのは現地の人なので、私から表彰しました」。30

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