IKUEI NEWS vol72
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※レジリエント(Resilient):レジリエンス(Resilience)の形容詞。そして「リーダーシップ」について考えてみたいと思います。 まず、グローバルは元来、「地球規模の」、「球状の」という意味でしたが、いまでは、「国や民族、業種や職位などの異文化を超えて」という意味で使われています。 また、レジリエンスは環境学の言葉で、「持続可能な」状態を指すサスティナブルをより強めた、ある環境が崩壊しつつあるところからいかに回復していくかという「回復力がある」状態を指します。心理学でも用いられ、心のしなやかさ、困難に打ち勝つ心の力、挫折から回復・復元する弾力性を表します。 そして、リーダーシップは、「グロービスMBA経営辞書」に「自己の理念や価値観に基づいて、魅力ある目標を設定し、またその実現体制を構築し、人々の意欲を高め成長させながら、課題や障害を解決していく行動」と記載されているように、全人格的な生まれ持ったカリスマ性などではなく、訓練によって伸ばせるものというのが近年の認識です。 21世紀に必要とされるのは、「グローバル・レジリエント(※)・リーダーシップ」、つまり国や民族、業種、職位、年齢などの「異文化」を理解しつつ、不確実な状況下で困難を乗り越える新しいリーダーの資質です。加えて、「新しいことが知りたい」という好奇心、「人の役に立ちたい」という貢献意欲、「それを形にしたい」という創造力も必要になってきます。マインドセットを変えて、「理系女子的」に学ぼう 私が一つ皆さんに提案したいのは、「マインドセットを変えてラーニング」ということ。マインドセットというのは習性となった考え方や態度、傾向のことです。それを見直し、学んでいくためにはどうすればいいか。 まず、学校を卒業したら学び終わりという考え方を捨て、生涯学び続ける存在として人間を捉え直しましょう。近年、グローバル人材の育成が叫ばれていますが、異文化の人たちとの課題解決や意思決定に必要なのは、外国語が流暢に話せるということではありません。分析的かつ論理的な科学的思考力という「共通言語」を持てば、お互いを認め合い、共同で問題を解決していくことができるのです。そして、世界で起きている課題を解決するためには、世界に目を向けつつ、身近な課題を見つけることが大切です。解決しようと学び続け、仲間を見つけ、積極的に地域の課題に向きあう経験が、国際社会の課題解決に役立ちます。 もう一つ、「プロジェクト学習を始めよう」ということも皆さんに提案したいと思います。本学では10年以上かけてプロジェクト学習の仕組みを作ってきました。修正しながら、いまも改善しています。プロジェクト学習を始める時、まず活動計画や関連した活動を通じて得られるスキルに目を向けます。プロジェクト学習を通じて「何をどう学ぶか」という過程を意識化することが重要なのです。 いまから2年半前、岩波ジュニア新書から『理系女子的生き方のススメ』という本を出版しました。理系女子的生き方とは、好奇心にあふれ、ものごとを論理的、分析的に考える理系的な態度と、周りを巻き込みながら楽しく生きる女子的なマインドを併せ持つ生き方のことです。こういった態度が、これからの時代に必要だと私は考えています。大学生研究フォーラム 20158

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