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とで、メンターやメンタリングの経験も出来る。「何よりも、経済的なセンスを身につけられる。一定の金額の中で生活するとはどういうことかを覚えるよいチャンスだ」と、2人の息子をミシガン大学に送り出しているコネチカット州の弁護士マイケル・カウフマンは言う。 こういったポジティブな面が多々あるため、大学も、家族も、また識者も、大学に入る子弟たちが、ドームと呼ばれる寮生活を体験することを奨励している。ちなみに、USニュース&ワールドレポート誌の2014年度のレポートによると、ハーバード大学ではほとんど全員に近い99%、プリンストン大学97%、コロンビア大学94%、スタンフォード大学91%、ダートマス大学88%、MIT88% イェール大学87%と、多くの大学で学生が寮生活を送る割合は非常に高くなっている。カフェテリアからダイニングルームへ そんな環境の中で、子どもを大学の寮に送り出す親たち大学生活と寮の密接な関係 米国の6月は何となく若い熱気に溢れる月である。高校生が卒業するのだ。街をあげての卒業祝いパーティが行なわれる市町村も少なくない。大学への進学が決まっている若者たちにとっては、新学期の始まる9月までの2カ月は、人生の中で最も気楽で楽しい日々。同時に、期待と不安の入り交じった2カ月でもある。初めて親元を離れ、大学の寮生活を送るようになる学生も少なくないからだ。うなぎ上りの学費に加えて、年間平均1万㌦はかかるルーム&ボード(部屋代と食費)を節約するために、ここ数年、自宅から通学する学生が増えているとはいえ、いまだに大学生活と寮とは切り離せない関係にある。人生の中で最も感受性の強い4年間に、生涯の親友を見つけたり、ボランティア活動を含むさまざまな実生活の体験をしたり、学友やルームメイトなどと、人間関係の機微、複雑さなどについて、身を持って経験したりするチャンスになる。寝食を共にしながら勉学するこがまず心配するのは、息子や娘たちの食事だと言われている。20〜30年前に親たち自身が経験した大学のカフェテリアの食事は、決して楽しい思い出ではない。「冷えた食事、半煮えの野菜、得体の知れない肉料理、湿気ったパン……。いまだに悪夢に現れるわ」と、2人の大学生の母パム・スラッシュキンは笑いながら言う。こんな経験を持つ親たちが息子や娘の毎日の食事を心配するのは無理からぬことだ。楓 セビルアメリカン・キャンパス・ライフ 食は人なりノースウエスタン大学はダイニングサービスの良さで知られている。校内に点在するダイニングルームでは、常に美味しい食事を囲んで会話に花が咲く。―大学教育に導入された食教育―19

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