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事例取材学食での多彩な取り組み学生に起業のチャンスを与える学生主導の学食 千葉商科大学は実学を重んじたビジネス人材の育成に力を入れており、これまでも学生の在学中の起業を支援する取り組みや機会を設けてきました。その一環として、2010年秋から飲食店経営のチャンスを学生に与える、「学生ベンチャー食堂」をスタートさせました。 10 件を超える応募の中から、審査を通過した3店舗が翌年4月にオープンしました。計100席ほどのアットホームな食堂で、店舗の入れ替わりがありつつ、現在も異なる3タイプの飲食店が営業しています。 学生ベンチャー食堂への出店希望の学生は、公募の際に具体的な事業計画書を大学に提出します。計画の具体性や運営体制などについて厳正な審査が行われ、審査に合格した学生は、自ら開業資金を集め、開店前の食材・什器の調達や食品衛生責任者の資格取得から、開店後の経理やアルバイトの手配等の実務までを、一人で行ないます。大学は、在学生に対しては店舗を無償で貸し出し、大学側が毎月経営状況のチェックとアドバイスを行います。たとえ経営が赤字でも金銭的な援助は一切行いません。また、学業と食堂の経営を両立させることは、出店継続の絶対条件です。 「今年ベンチャー食堂で新店舗をオープンした学生の場合は、高校生の時にこその頃のバイト代を元手に学生ベンチャー食堂の開業準備を行いました。 食堂運営で最も力を注いだのは、『味』です。中国育ちの私が、日本人好みの味つけをすることは、容易ではありませんでした。大学の教職員やアルバイト時代の仲間に何度も食べてもらいながら、毎日メニューの研究をしました。おかげで、開店から今までのトータルでは赤字を出さずに経営できています。卒業後はこの経験を生かし、外部への出店にも挑戦したいです」。 紅さんがお店を経営する上で大切にしているのは、「常に冷静であること」「お店のことを考え続けること」、そして「根性を見せること」。学生ベンチャー食堂という実践の場だからこそ育まれる、本物の経営者マインドがそこにはあります。の取り組みを知り、これに挑戦するために本学に入学しました。また、本学では、学部を問わず全学的に実践から学ぶ取り組みが盛んです。学生ベンチャー食堂の他にも多くの実践教育が行われており、互いに刺激し合える良い環境が醸成されています」と、戦略広報センターの柏木暢子副センター長は語ります。実践教育で経営者精神を育む 学生ベンチャー食堂で営業3年目を迎える「レストランBENI」。その経営者である商経学部4年生の紅拓也さんは、自ら調理場に立ち、アルバイトと協力して営業をこなしながら、学業にも忙しい日々を送っています。応募の経緯から経営の苦労、そしてご自身の将来までを伺いました。 「正課の授業に加えて、実践的に経営を学ぶ機会を得たいと思い、学生ベンチャー食堂に応募しました。飲食店の経営には、高校時代に喫茶店の厨房でアルバイトをしていた頃から興味があり、学生が大学内の学食の経営者になり、運営の全てを担う「学生ベンチャー食堂」。実際に経営する学生は、座学で学んだ理論や知識を実践しながら、「生きた経営学」を学んでいます。千葉商科大学 学生ベンチャー食堂学食で起業し、経営を学ぶべに商経学部4年生の紅拓也さん。戦略広報センターの柏木暢子副センター長。学生ベンチャー食堂の内観。テレビやオープンPCなども設置され、学生の憩いの場になっています。「レストランBENI」特製オムライスは、小・中・大盛の3サイズで提供。14

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