IKUEI NEWS Vol.70
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「即戦力」たりうる協調性とバランス感覚を身につける 「自分を育てる学生生活の過ごし方」の13回目のテーマは「学内イベントを企画・運営する」。授業とは異なる場で、学園祭に代表される学内イベントの運営に積極的に参加する学生は、何を学び、どう成長していくのでしょうか。 このテーマに関連する研究が、かつて大学コンソーシアム京都で行われていました。京都にある51の大学・短大が加盟する大学コンソーシアム京都では、毎年秋に京都学生祭典を開催しています。昨年開催された第12回は、実行委員数が512名、来場者数が10万人を超える大規模なイベントです。2004年に大学コンソーシアム京都内に設立された「京都高等教育研究センター」の研究によれば、この祭典の実行委員もしくはスタッフを経験した学生の多くが、参加前より一回り大きく成長したことを自覚するといいます。 大学学内での最大のイベントといえば学園祭です。さまざまな企画がキャンパスで繰り広げられ、自ら企画・運営して来場者に楽しみを届ける一方、参加者としてさまざまな催事を楽しむ。学生時代最大の思い出作りの場でもあります。 大学生の本分は学びにありとはよく言われますが、電通育英会と京都大学が2013年に共同で実施した「大学生キャリア意識調査2013」では、大学生が身につけた能力の多くは、授業と授業外の双方から学んでいることが分かっています。 多くの大学で、学園祭の運営の中心となるのは3年生です。その3年生に、身につけるべき能力23項目について、「授業」で身につけたか、「授業外」で身につけたかを聞きました(左のグラフ参照)。 「基礎的な学力と技術」は授業で身につくとの回答が81・2%で、授業外との回答との差が37・1%と圧倒的で、この能力は授業で身についたと考えられていることがわかります。 同様に〝授業外〞に大きく差をつけた〝授業で身につく能力〞は、「プレゼンテーション能力」(差24・3%)や「文章表現能力」(差20・5%)、「専門的知識を生かす応用力」(差19・1%)、「分析を通しての批判的思考力」(差16・6%)などでした。 一方、〝授業〞との差が大きく開き、〝授業〞よりも〝授業外〞で身についたと考えられている能力は「対話の能力」(差21・0%)でした。次いで「リーダーシップ能力」(差13・8%)、「チャレンジ精神」(差10・3%)でした。また、〝授業〞と〝授業外〞の差は小さいものの、授業外で身につく能力の上位にあげられたのは「他人との協調性」でした。このことからわかるように、授業外では他人との相互関係、大勢の人と自分の関係の中で多くのものを学んでいることがわかります。授業と授業外で身につけた能力(3年生)(複数回答・%)  授業  授業外81.244.163.939.667.046.564.645.565.148.547.532.768.358.662.053.762.954.956.248.430.726.419.022.557.362.144.650.162.868.646.352.265.171.354.761.744.052.353.662.852.662.935.148.949.670.6(n=707)専門分野で研究するための基礎的な学力と技術コンピュータ・インターネットの操作能力外国語でのコミュニケーション能力忍耐強く継続して物事に取り組む力日本語でのコミュニケーション能力プレゼンテーション能力文章表現能力専門的知識を生かす応用力分析を通しての批判的思考力数理的な能力情報の管理能力と技術専門外にわたる幅広い教養知的面での自信起業家精神問題解決能力競争心創造性他人との協調性時間を有効に利用する能力市民性と倫理的責任感チャレンジ精神リーダーシップ能力対話の能力2

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