IKUEI NEWS Vol.70
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 私の作品は、「Stay By My Side」というミュージックビデオです。 TATSUHIROというアマチュア歌手の曲を使わせてもらいました。 彼は、ひょんなことから出会った私の友人です。彼に出会った時、彼が歌手を目指しているということを知りました。そして、初めて曲を聴かせてもらったときにあまりに感動し、「この曲を映像化したい」と思いました。偶然の出会いに魅力を感じたというのもあるかもしれません。 彼の声や曲の魅力的なところは、透明感と哀愁を併せ持っているところです。その良さを潰さないようにしながらも、自分の作風を取り入れるにはどうしたらいいか、というところはとても悩みました。最初は、魅力を潰してはいけないということに悩みすぎて、自分の作りたいものが分からなくなっていました。しかし、彼にその悩みを打ち明けた時に、「僕は君の作品が好きだから、好きに作ってほしい」という返事を貰えたおかげで、それ以降、自信を持って制作に打ち込むことができました。 自分にとってミュージックビデオとは、単に歌詞を映像化したものではありません。ミュージックビデオの楽しさは、映像作家による曲の解釈や、自らのメッセージを歌に付加して映像化するところにあります。皆さんにも、作品を通じてそう感じて欲しいと思います。東京造形大学 造形学部4年 尾脇 礼哉ビデオでは、三角形のモチーフがリズムに合わせて画面を変化させていきます。作品動画:https://www.youtube.com/watch?v=T_oJw8Om8qo支援器具を用いた、ベッドから車椅子までの移乗手順。移乗支援器具のCGイメージ。Stay By My Side 私は「高齢者介護に向けた移乗支援器具の提案」というテーマで研究を進めてきました。研究を始めた主な動機は、私の家庭環境の影響も大きいですが、日本の現状から推測して、今後絶対に必要な分野だと考えたからです。 介護という作業は、誰しもが喜んでできることではないと思います。しかし、誰もが一度は経験することだとも思います。その中でもベッドから車椅子等への移乗は特に負担が大きく、毎日繰り返される動作です。そんな動作でも、より快適に行うことができるプロダクトを提案することができました。 この研究では、移乗の動作分析とそれをモノでどう解決するのか、ということがポイントであり、最も苦労した箇所でした。必要となる要件や解決すべき課題は、介護施設の方の協力の下、動作観察やヒアリングを重ねることで抽出しました。それを元に解決案を出し、施設の方はもちろん、研究室の教授や友人と何度も議論し、時にはプロトタイピングをして検証を行っていきました。 そのおかげで、最終案は、今までにないユニークな介護製品になったと思います。規模の大きい動力を必要とする、いかにも機械チックな製品ではなく、介護する側もされる側も今までのようにお互いを肌で感じることができる距離を保った、良いモノになったと思います。九州大学 芸術工学部4年 福井 勝一高齢者介護に向けた移乗支援器具の提案❶❷❹❺❸37

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