IKUEI NEWS Vol.70
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学生たちが課外活動から得るもの 課外活動に積極的に参加している学生たち自身も、そのメリットを肌で感じているという。UConnの経済学部の学生で、課外活動のスチューデント・ディレクターを務めているエリック・ジャンソンは、「教室で学んだことを課外活動で実際に体験できます。例えば授業でリーダーシップとか予算管理などを勉強する。そして、課外活動でグループをどのようにリードするか、予算をどのように組み、管理するか、グループをどうまとめるかなどを体験する。授業と課外活動、この両方があって初めて大学の教育が生きるのだと思います」と言う。 UMの経済学部の3年生マーカス・オリンドは、課外活動のメリットを最も強く信じている学生の一人だ。「僕はたくさんのオーガニゼーションに所属しています。フラタニティ(男子学生の社交クラブ)、ドイツクラブ、ドイツ大学生アドバイザリーボード、センター・フォー・キャンパス・インボルブメントのアンバサダー(友好大使)。これらの課外活動のために、週に約20時間を費やしています」と言う。そして、課外活動に関わり合いを持つ理由を、「UMには2万5000人のアンダーグラデュエート(学部在学生)がいます。もし課外活動に参加しなかったら、ただクラスに出席する普通の学生のままで、誰とも友人になれず、 UConnでスチューデント・コーディネーターという肩書で、学生グループや彼らのアクティビティを援助しているゲール・リクワイアは、「若い人たちにとって、大学での4年間は人格形成のための非常に重要な時期です。自分はいったいどんな人間か、本当は何に興味があるのかなどを探り当てる重要な時期です。学業の成績に関係なく、経済的な責任もなく、自由にさまざまな活動に参加できる課外活動は、教室で学ぶ学問と同じように重要な、そして有意義な経験なのです」と言う。彼女のオフイスは、課外活動に関心を持つ学生たちの参加を容易にする手助けをしているが、同時にUConnのウェブサイトに「究極のインボルブメント・ガイド」なるデジタル小冊子を掲載して、UConnに存在する数百に及ぶアクティビティの内容、連絡先などを判りやすく提供している。学生たちはそれを見て、自分が最も興味を持つオーガニゼーション(学生団体)に参加するか、もしくは学園祭のようなイベントの企画・運営に加わるのだ。 UConnに限らず、最近では、米国のほとんどの大学が、同じように学生の課外活動を奨励し、ウェブサイトで学生たちに情報を提供している。中でも、4万2000人の学生を持つミシガン大学(以後UM)の「センター・フォー・キャンパス・インボルブメント」は有名だ。「いま、UM大学には、1400のオーガニゼーションが存在しています。加えて、年間に300から400の臨時プログラムが学生たちによって組織されます。例えば政治活動、環境保護運動、食料サスティナビリティ問題など、主義主張を表現しているものと、気分転換のために学園祭を企画したり、バスケットボール、演劇クラブ、コメディ・クラブ、音楽バンドなど、スポーツ、エンターテイメント関係のプログラムを立案、実行したりと、種々さまざまあります」と、センターのディレクター、スーザン・パイルは説明する。すでに11年間、この仕事をしているパイルは、「大学での勉強が机上論に終わらないためには、課外活動への参加が必須」と強調する。そして、UMでは学部学生の60%がこういったオーガニゼーションに属していると誇らしげに告げる。UConnでスチューデント・コーディネーターという肩書で、学生の課外活動を助けているゲール・リクワイアは、「大学での4年間は人格形成のための最も重要な時期。勉強と同時に、課外活動で友人や人間関係をつくることも大学で学ぶ目的」と言う。UMのセンター・フォー・キャンパス・インボルブメントのディレクター、スーザン・パイルは、「この仕事を11年やっていますが、大学教育が机上論で終わらないためには、課外活動に参加することが必須」と言う。ミシガン大学のフォール・フェスティバル。企画から実施まで、すべて学生たちの手で行われている。同大学にはこういった学生の手によるイベントが沢山存在している。UMの「ミシガン・ユニオン・ビル」。学生たちの課外活動の多くはこのビルの中で行われる。スーザン・パイルのオフィスもこのビルの中にある。UConnの経済学部の学生エリック・ジャンソンは、教室での授業と課外活動が一緒になったことで、大学教育の本当の価値を実感しているという。31

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