IKUEI NEWS Vol.70
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かく京都弁、大阪弁などに分けられます。そこに、新たな階層が現れます。関西以外の人からすれば同じ関西弁でも、京都の人と大阪の人にとってはその二つは全く違っています。 元々、物事を抽象化して単純に考えたがる性分で、これまでは似たようでいて実は異なる物事を同一視しがちでした。しかし、それを我慢してきちんと分けて考えることで、違いを理解し、物事を立体的に捉えられるようになったと思います。最近プライベートで温泉巡りにハマっているのですが、これも以前と違って泉質や効能などの細かい違いを面白く思えるようになってきました。学生生活はスタートダッシュが大切 採用面接で学生と面談しますが、最近の学生は本当にしっかりしている「自分が正しいと思っていることは、自分以外の他の人にとっても概ね正しい」 京都大学では、総合人間学部の人間学科創造行為論に所属していました。教養学部が母体だったからか、文理一体の学際的な雰囲気がありました。専攻を2つ選べたので、絵画・彫刻などの解釈を扱う「西洋空間芸術」と「言語哲学」を選択しました。 言語哲学は「分析哲学」とも言われる学問で、言語を通じて哲学的な問題を扱います。特に授業で覚えているのが、「自分が正しいと思っていることは、自分以外の他の人にとっても概ね正しい」という考え方の正当性を論理的に証明する回で、今でもこれが自分のコミュニケーション方法に影響していると思います。言語哲学の授業はとても面白く、今でも時々、当時の教官の本を読みます。物事の些細な違いが面白い 仕事をしていると、学生時代に比べて真面目に物事を考える機会が増え、それにつれて、物事を分類して理解しようとする回数も増えます。そうしていく中で、物事の分け方のバリエーション自体が増え、また、その違いや、そこから得られる発見を面白いと思えるようになってきました。 例えば関西弁という方言は、更に細と思います。月並みですが、時間が自由になる学生のうちに旅行をしたり、興味のある分野を体系的に学んだりするといいと思います。 あと、自らの反省を込めていうと、学生生活はスタートが大事です。4月から夏休みまでの間に作ったペースが、大学生活の基準になります。ですから、その期間に出来るだけ密度の濃い生活を送ることで学生生活をより充実したものにできると思います。自分は時間割をきれいに組めたことに満足して緩い生活を送ってしまったので(笑)、新入生の皆さんはぜひ今の時期を大事にしてください。京都大学在学中、11月祭の仮装行列の出し物を作る大迫さん(写真左)。大迫さんオススメの秘湯、鹿児島県の湯川内温泉。「全国には3000箇所の温泉地があると言われています。温泉は日本が誇る最大のコンテンツです」。言語哲学の授業で使われたテキスト、冨田恭彦著『哲学の最前線-ハーバードより愛をこめて』(講談社刊、現在品切れ中)。アメリカ現代哲学に手軽に触れられる一冊。29

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