IKUEI NEWS Vol.70
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 4月から絵画専攻油画コースで大学院に進学します。この大学は油画を絵画としてしっかり描かせるイメージがあり、さまざまな勉強ができると思って進学を決めました。在学中は本当にたくさんの絵を描きました。大学3、4年生の時は他の人よりも活動的に出品したり、コンクールに応募して賞をいただいたりしました。 今、ある団体に準会員として所属して制作活動をしていますが、将来は教師として中学生や高校生に美術を教えながら、自分も制作活動を続けたいと思っています。大学で別にやりたいことが見つかれば方向を変える気もありましたが、絵を描く以上に好きなことが見つかりませんでした。 この大学で自分のやりたいと思っていたことが学べ、より高度な技術を学ぶために大学院に進学したいと思えるだけの4年間があったことに感謝しています。大学院での2年間は、いままでの蓄積をさらに深める形で、なおかつ少し難しいところに入っていこうと考えています。美術科 油画専攻4年米田 貫雅さん 金沢美術工芸大学を志望したのは、陶磁の産地で材料が手に入れやすく、教えてくれる人も充実していて、工芸を扱うギャラリーが多いからです。学生数が少ないため制作スペースがとても広く、雰囲気も私にとってちょうど良いゆるさで、制作環境としては凄くいいと感じています。 私は器を軸にしたオブジェを作っていますが実用性は求めていません。コースでは実用的なものを作る人とオブジェを作る人が半々ぐらいです。 4年生での課題は技術向上です。自分のやりたいことがあっても、制作する技術が追いつかないとか、ろくろがひけない、型の作り方が上手くいかない、精度が低いなどで躓くと、完成度が下がってしまいます。そこを今年度は課題として取り組むつもりです。 将来は作家になりたいと強く思っていますが、生活のために他の仕事もやらざるを得ないでしょう。でも、何らかの手段を講じて、作家活動は続けたいと考えています。キャンパスで聞きました工芸科 陶磁コース3年佐藤 文さん 空間をデザインする環境デザインを勉強しています。将来はこの仕事で世界的に活躍したいと大志を抱いています。専攻では内部のインテリアだけではなく、建築の外側から考え始めて、そこにおさめる内部空間までトータルでデザインすることを勉強しています。自分の中で、勉強の幅は絞らないようにしています。 金沢は受験の時が初めてでした。兼六園や金沢 21世紀美術館など、古いものと新しいものが一緒になっていて、空間を学ぶ場としてはとても良い場所だと思っています。 授業外で手がけた「金沢の水」のボトルデザイン(25ページ参照)は空間デザインとは異なりますが、正課では得られない学びがありました。自分の絵を実際に製品化するまでにはさまざまな工程があり、多くの人が関わるということを知りました。また、自分のデザインの意図を人に伝えることが難しかったです。それだけに、形になったときの喜びもひとしおでした。この経験をこれからの学びや、卒業後の活動に生かしていきたいと思います。デザイン科 環境デザイン専攻3年渡邉 里菜さんのマッチングも、新しい金沢の象徴といわれるに至りました。次は金沢美術工芸大学の番です。新しい校舎は、フランスのポンピドーセンターやルーブルのガラスのピラミッドなどのように、賛否両論があっても、それがランドマーク的存在になれば理想的です。江戸と京都の文化の融合で作り上げられた金沢型の文化を象徴し、新しい金沢創生のつもりで取り組みたいですね。ご期待ください。--------学生たちに学長からのメッセージをお願いします。 まもなく卒業式ですが、私は卒業生に「一番大事なことは批評精神を養うことだ」と伝えるつもりです。大学はただ技術や知識を詰め込む場所ではありません。ものを批評する考え方を学ぶのが大学です。それさえしっかりと学んでくれれば、時代の潮流に流されることはなくなります。美術・工芸はもともと絶対的な正解がない世界で、多様性を認めざるを得ません。だから、自分自身を批評していかないと前には進めません。また、美術はボーダーレスで言葉が不要な、グローバルな分野です。学生が地球、社会全体を意識せざるをえない分野でもあります。いいものは言葉よりも通じやすいということです。よね だ  かん  がわた なべ  り  なさ とう  ふみ26

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