IKUEI NEWS Vol.70
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アートは物言わぬ世界共通の言語卒業式の様子。卒業生が仮装して出席するのが伝統になっています。--------学生は卒業後、どのような道に進むのでしょうか。 デザイン科は4年間で人材を育てる、どちらかといえば学部完成型ですので、企業に勤め、組織の中で自分の夢を実現していくケースが多いです。それに対して美術科や工芸科は、経験の蓄積が必要な先の長い世界ですから、大学院に進学して自信をつけてから世の中に出ます。彼らの本音は作家になりたい、会社勤めはしたくない、です。多くは教員を務めつつ作家活動も続ける、あるいは学芸員となってアートの世界に携わるなどが多いですね。 芸術学という分野もあります。美術大学の芸術学の中では実技が多いのが特徴です。実際に素材に触れ、模写もできる学芸員として巣立っていきます。研究者の道を歩む選択もあります。本学では平成9年に博士後期課程ができましたが、その博士第一号が本学に教員として勤務しています。--------大学と地域の交流はどのように展開されていますか。 地域との交流では、金沢市の景観審議員や、野外広告デザイン、まちづくりなど、県・市も含め行政の委員に参加しています。北陸新幹線の開通で、金沢の魅力を観光や活性化にどう繋げるかが話題になっていますが、すでに発表された金沢市の重点政策の中で、町中心部への大学サテライトの設置や大学による情報発信が提唱されています。 最近までは開通前のPRのお手伝いをしてきましたが、開通後も観光客の誘致や食文化を含めたPRを本学の教員が中心的に担うことが期待されています。つづみもん--------大学の移転計画があると伺いましたが。 キャンパス移転計画はすでに移転先も時期も決定済みです。目下の関心事は将来に向けての大学の中身作りと個性ある建物のデザインです。 学部は少子化を反映してスリム化の方向をとりつつ、大学院のさらなる充実を図る。大学院大学的な発想で、教員の配置も含めて異分野、他領域がクロスする様な学際的な仕組みにしたいと考えています。そのためには多くの非常勤講師の招聘が必要ですが、その中心はリタイア世代の有識者にご協力いただくことを考えています。外国人と社会人の受け入れ態勢も大学院で受け皿を作りたいと思っています。 また、移転する大学の校舎のデザインについても大いに悩ましいところです。金沢21世紀美術館が金沢観光の客層の多層化に大きく貢献していますし、さまざまな議論があった金沢駅前の鼓門、ガラスの外形と写真右:これは金沢市の企業局が駅の売店などで売り出している「金沢の水」です。伝統的な手毬をモチーフに本学の学生がデザインしたものです。春夏秋冬の4色があり、モンドセレクションを受賞しています。写真左:月桂冠、ローソン、凸版印刷、本学のコラボでつくった、日本酒のボトルです。新幹線の窓に置くと、ボトルの凸レンズ効果で、ラベル裏に印刷した金魚が大きく見えるというものです。しかもキャップは猪口になっていて、コップ酒とは一味違った旅窓のひとコマを演出します。全国のローソンで販売しています。25

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