IKUEI NEWS Vol.70
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合意形成スキルの難しさを体験したといいます。 「実行委員長として予算の割り振りを考える中で、すべての部門の予算要求に答えるわけにはいかず、委員と対立することがありました。目的は伊都祭の成功のためで一致しているのですから、相手の話を聞き、歩みよれる部分は譲歩し、そうでないところは説得することで、着実に議論を進め合意形成を図りました」。 2014年度、内部企画部門の一般・子ども企画部部長を務めた経済学部2年生の中原真由さんは、自分の親の世代の人たちが多数所属する部を率いる中で、異世代との人間関係の難しさに直面しました。 「自分は人見知りしないタイプで、誰とでも打ち解け合える自信がありました。しかし、実行委員になって初めて経験した異世代とのコミュニケーションは、思ったよりも難しく、学生同士とはまったく違うことに気づきました。うまくコミュニケーションが取れず、事務的に接した時期もありましたが、信頼関係がないと、会議で率直な意見を言いづらい雰囲気になってしまいます。大きなイベントの企画・運営を円滑に進めるためには、小さな一つ一つの人間関係が大事だということが分かりました」。社会勉強の場としてより多くの学生参画へ 2013年度に実行委員長を務め、2014年度に副実行委員長として西田さんをサポートした工学部4年生の金江秀さん。伊都祭実行委員長を務めあげたという自負から、大きな自信がついたといいます。 「もともと人の上に立つ経験がなく、他人とのコミュニケーションも苦手なことに引け目を感じていました。それを埋めたかったのですが、実際に委員長になると、トップとしてどう振る舞うべきか、価値観の異なる地域の人とどう接するか、分からないことだらけでした。しかし、大学と地域の名を背負うこの経験から、自分はどんな困難でも乗り越えることができるという大きな自信を獲得しました」。 最後に、大学職員側の伊都祭責任者事例取材自己成長のための学内イベントである三島大蔵総務・大型研究支援課長が、大学の考える伊都祭の役割と、企画・運営を通じた学生の成長について語ってくれました。 「九州大学の伊都移転に、地域の方々は戸惑われたと思います。伊都祭は大学・学生と地域の方々との壁を取り除く機会として企画されたものです。また、参加する学生の社会勉強の場として一定の役割を果たしています。 ところが、祭りの認知度は上がったものの、委員に参加する学生が減少し、地域の方々の発言力が増しています。1年生の学生委員を増やす施策も行っていますが、何より学生が更に参加しやすい委員会組織への変革が求められていると思います。大学・学生・地域3者すべての利益になるような伊都祭を、学生が主体となって作り上げてくれることを願っています」。伊都共通事務部の三島大蔵総務・大型研究支援課長。科学実験など、地域の子ども向けの企画が数多く行われました。伊都祭マスコットキャラクター「伊都國戦隊イトシマンズ」と子どもたち。伊都祭前夜祭では、キャンドルに囲まれたスペースでパフォーマンスが行われました。16

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