IKUEI NEWS vol59
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26 入学した当初は教養学部に 〝都市〞がついているのはなぜだろうと不思議に思っていました。でも、実際には、「都市教養プログラム」という教養科目があり、その授業内容が東京都に関するものが多く、なるほど、と納得しました。 高校生の時に交換留学で10カ月間オーストラリアに行きました。当時は将来は英語の勉強をしたいと思っていたのですが、現実には英語がうまくできなくても「意外とわかり合えるんだな」ということを実感してしまって。むしろ、人ってすごく面白いな、という部分に興味が出てきて、社会人類学を学ぶことにしました。 社会人類学の教職員の方々は、世界中に自分のフィールドがあり、それぞれ異なる体験をされています。お話を伺っていると視野が広がります。課外活動では、国際交流系のサークルで色々な国の留学生と接しています。専門の社会人類学ともリンクしますし、新鮮な体験をし続けています。卒業後は外資系のIT企業に就職が決まっています。 小さい頃からミニ四駆やレゴブロックなど、もの作りが好きで、人の役に立つロボットを作ることが夢でした。本学の大学案内を見た時に、この学部が人とロボットとの関わりを大事にしており、人とロボットの共生をテーマにしている、と書いてあったことに興味を持って進学を決めました。今は所属している研究室で、SVS(Smart Variable Space)に関する研究に取り組んでいます。テーマは、ベッドルームやキッチンをロボット化し、移動・変形させることで空間の有効活用をする、というものです。日本の畳の部屋の、一つの空間を居間にも寝室に使えるフレキシブルさにヒントを得た研究です。 将来は、もの作り、デザインなどを続け、それが実際に世の中で人の役に立っている姿を見たいですね。課外活動では、子どもが好きなので、子どもたちと遊ぶボランティアサークルに入っています。おもちゃメーカーなどで子どもたちが喜ぶものを作れたらいいな、とも思っています。 高校の時から宇宙に興味を持ち始め、航空宇宙学科がある本学を選びました。流体力学や宇宙理論など、航空宇宙に直結する勉強ができたのがよかったと思っています。今は金属材料の研究をしていて、卒業後は大学院に進学します。その後は宇宙関連の仕事に就きたいのですが、ハードルが高いので、鉄鋼、非鉄金属加工、自動車関係も視野に入れています。 研究室に所属するようになって、週に4〜5日はJAXAに行くようになりました。最先端の学問に触れているのを実感しています。先輩たちに負けたくないという気持ちが強く、土日にも研究室に通うことが多いですね。 宇宙に興味を持つようになったきっかけは、雑誌『Newton』に掲載されていた宇宙望遠鏡で撮った宇宙の写真があまりにきれいだったことでした。星への興味から、次第に宇宙工学の方に移りました。一番やりたいのは、宇宙機の部品の研究です。最先端の環境に身を置くためにも、今は必死で努力したいと思います。キャンパスで聞きました国際交流会館。電話です。携帯電話はハードウエアには大した価値はなく、そこを言葉が通過するところに価値があるわけです。 2050年頃には、考える心や思いやる心を持ったコンピュータやロボットが登場し、人間と機械、あるいはコンピュータが対等にコミュニケーションできるようになるでしょう。 ただ、人間社会の理想とは一人一人の理想はどうあれ、基本となるのは「健康」と「正義」です。ですから、「健康」と「正義」をどう一般化・規範化して、その上に個人の幸せを実現すべきか、といったことを、次代を担う学生に今からきちんと話しておく必要があると思っています。 最後に一言。劇作家・評論家の山崎正和さんが著書で次のような言葉をお書きになっています。「教育シシステムデザイン学部 ヒューマンメカトロニクスシステムコース田中昻義さんたか よし都市教養学部 人文・社会系 社会学コース高津 佑子さんシステムデザイン学部 航空宇宙システム工学コース佐藤 義光さんステムを持たない動物の生命とは、たんに誕生があり、成長があり、衰えが来て、やがて死ぬという受動的なプロセスにすぎません」。 それに比べて人間の人生は、その一つ一つのプロセスの中にいかに価値を見出してポジティブに生きるかです。これこそが究極の教育の本質で、実に深い意味が込められた言葉です。

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