IKUEI NEWS vol58
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3科目数は延べ869科目。授業の対象となる学生は文系学部生が中心で、多い順に社会科学(31・1%)、人文科学(26・6%)、教育(10・6%)となっています(図3)。 ボランティア関連科目の授業期間は半期が73・9%と大半を占めており、全体の77・0%は正課の授業として、2単位を認定しています。授業内容としては、半数以上が講義を中心とするものである一方、図4にあるように実際に授業の中でボランティア体験活動を行うものは38・6%と全体の4割弱を占めています。 同調査では、大学が学生のボランティア活動を支援することでどのような成果が得られるのか、ということについても調べています。その結果の上位3項目は、「学生の対人コミュニケーション能力の向上に役立つ(54・2%)」、「学生の学ぶ姿勢や意欲の向上に役立つ(51・7%)」、「学生の公共の精神やマナーの向上に役立つ(50・6%)」となっています(図5)。回答者が大学関係者であることから、多少の期待値が含まれていることも推測されますが、いずれにせよ、ボランティア活動が学生の人間的な成長につながっていることが伺える内容だと言えます。 では、実際に大学の教育現場でボランティア科目を担当する教員は、ボランティアによる学生の成長をどのように感じているのでしょうか。 今号に登場していただいた亜細亜大学の栗田充治教授は、ボランティアは「生身の人間性が問われる活動」だと述べ、「教師と家族以外の大人と付き合う経験があまりない」傾向にある学生たちが、ボランティアとして活動先で自分の行動を受け入れてもらったり、感謝されたりする経験を通じて「自己肯定感」を見出していく過程に、彼らの成長を実感しています。 山口県立大学社会福祉学部で、学部ボランティアセンターの担当教員を務める藤田久美准教授は、ボランティア活動を専門教育と連動させることで、ボランティア活動が学生の学びへのモチベーションにもつながっていることを感じています。また、「ボランティアでコミュニケーションが難しい方と出会ったことを機に、自分のあり方を問い直したり、人との双方向の関係の中で、他者を通して自分を見つめていくプロセスは人間的な成長に欠かせません」と、学生の全人的な成長への効果についても言及しています。 大学ボランティアセンターやNPOの立ち上げ・運営支援を通じて学生ボランティアの活動環境を支えてきたユースビジョンの赤澤清孝代表は、学生時代のボランティア活動を「色々な気成長につながるか否かは、意識の持ち方で変わってくる0%20%40%60%80%100%【図4】ボランティア関連授業科目における      ボランティア体験活動の有無(N=903)【図3】ボランティア関連授業科目の開設学部・学科 【図5】学生ボランティア活動支援の成果なしあり無回答(複数回答/N=869)(複数回答/N=903)35302520151050社会科学人文科学教育保健工学全学部対象その他日本学生支援機構『大学等におけるボランティア活動の推進と環境に関する調査結果』(2008)のデータを基に編集部で作成日本学生支援機構『大学等におけるボランティア活動の推進と環境に関する調査結果』(2008)のデータを基に編集部で作成学生の対人コミュニケーション能力の向上に役立つ学生の学ぶ姿勢や意欲の向上に役立つ学生の公共の精神やマナーの向上に役立つ大学などの社会貢献活動に寄与する地域社会からの大学などへの評価が高まる学生同士の人間関係作りに役立つ学生のキャリア教育に役立つ学生の就職などの進路に有利になる010203040506043.438.618.054.231.126.610.615.319.84.54.550.630.025.625.418.54.251.7(%)(%)

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