IKUEI NEWS vol58
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37たちのコンペティションで、入賞者にはコミュニティ活動に使うための資金と奨学金10000ドルが与えられる。 政府や非営利団体が提供している奨学金のほか、企業が提供する奨学金も沢山ある。コムキャスト(ハイテク会社)、ディスカバー(クレジットカード)、コールス(ディスカウントストア)、プルーデンシャル(保険会社)、アメリカン・エキスプレスなどが、ボランティア活動のための資金と奨学金を提供している。オルタナティブ・ブレイク 『ウェア・ボーイズ・アー(男の子たちのいる所)』というタイトルの古い映画がある。春休みになると、男子大学生が集まるフロリダの海岸に、若い女性たちが群れ集まるという内容の映画であった。だが、最近では、こんな春休みを迎える若い人たちがめっきり減っていると、YSOPのソマーフィールドは言う。大学によって学生のボランティア活動への参加率はまちまちだが、NCSの報告によると最も低い大学で21・4%、高い大学で62・9%というから、アメリカの大学生のボランティア活動は非常に活発だと言える。そして、この動きが、伝統的な大学生の休暇の過ごし方を大きく変えている。「オルタナティブ・ブレイク」と呼ばれる過ごし方がそれだ。 オルタナティブ・ブレイクは、春休みや夏休みに個人で、もしくは友人と一緒に国内や海外のボランティア活動に参加して過ごすことだ。YSOPによると、「大学の新入生や2年生などの間で人気がある。何かしたいが、何をしてよいのか分からないという学生が、オルタナティブ・ブレイクに参加する。そして、そこでボランティア活動の意義に目覚め、在学中ずっとボランティア活動を続ける学生が多い」と言う。BCのオニッチャもその一人だ。「2年生の春休みに、ユナイテッドウェイ主催のオルタナティブ・ブレイクでエルサルバドルの災害犠牲者の支援を行った。その時に苦境にある人を助けることの意義を実感して以来、ずっとボランティア活動を続けている」と言う。そして、その時一緒にエルサルバドルに出かけた友人たちの半分は「今でも私と同じようにボランティア活動を続けている」と言う。ボランティア精神を発揮するミレニュアル世代 2011年に非営利団体ナショナル&コミュニティ・サービスが発表したレポート「ボランティアリング・イン・アメリカ」によると、大学生を中心としたミレニュアル(16〜28才)世代が、これまでのどの世代よりも、ボランティア活動に活発に取り組んでいると報告し、「この世代は、アメリカの第二のグレート・シチズン(注)になる素質がある」と解説している。彼らは将来に対してポジティブで、社会に貢献したいと思っている。おそらく9・11をテレビやインターネットで目撃した時に、政府や企業が何かしてくれるのを待つより、自分たちの手で何かできるのではないかという気持ちが、ミレニュアル世代の中に生まれたのだろう。「これからのアメリカは、素晴らしいボランティア国家になるはずだ」とレポートは予測している。ジーン・ソマーフィールド(右)と全米プログラム・ディレクターのリサ・ゲッソン(左)。この二人が大学生たちのオルタナティブ・ブレイクの面倒をみている。「今の大学生は、遊びよりボランティア活動に高い関心を持っているようです」とリサ。ペンシルべニア州ベスレヘムにあるルハイ大学の学生たちは、オルタナティブ・ブレイクとして、コロラドの古い牧場の修理のためのボランティア活動を行った。5000人のボランティアを抱えるYSOP。ニューヨークの貧困家庭やホームレス、孤児院、病院などのボランティアとして活躍している。(注)最初のグレート・シチズンは、第二次世界大戦を経験したサイレント世代と呼ばれる世代

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