IKUEI NEWS vol58
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ティアで長期滞在しやすいのは授業数の少ない3・4年生ですが、3月11日というのは就職活動の真っ最中だったこともあり、難しい人が多かった。アクセスのしづらさや、費用の問題もありました。 また、今回は情報が全部揃わないと動けない、という人が多かった印象があります。例えば「現地のニーズは何か」など、それは現地に行かないと分からないのに、行く前に情報をすべて把握しておかないと行ってもだめなのでは、と思ってしまうようです。西尾 会場から「今後学生にできることは何ですか」という質問がありました。現地を良く知る中根さん、どう思われますか。中根 正直なところ、誰でもできるような仕事は少なくなり、より専門的な知識・技術が求められるようになっています。しかし、まずは被災地に行って現場を見るだけでも良いと思います。 まだこれだけしか復興していないのか、ということを肌で感じてもらって、それをブログやSNSで発信するだけでも一定の役割は果たせるのではないでしょうか。西尾 「ボランティアの単位化」について、笹倉先生は教員としてどう考えますか。笹倉 イエスかノーかと言えば、個人的にはノーです。その理由は、ありふれた答えになってしまいますが、ボランティアの定義に反するからです。むしろ、「単位をもらったんだろ」と他人から言われるのが嫌な人間こそが、ボランティアに行くべきだと個人的には思いますし、そういう人たちをバックアップできるような体制を大学は作るべきだと思います。西尾 では最後に伊藤さんから、今後、学生ボランティアに期待することをお願いします。伊藤 内閣府の復興対策本部の方に同じような質問をぶつけてみたところ、その方は「現地で起業してください」と言っていました。雇用を生み出す仕組みを作ることが被災地の復興に直結する、と。それを学生に求めるのですか、と思いましたが、究極の答えはやはりそうだろうし、ボランティアに行くことがすべてではないというのは私も同意します。 例えば、ボランティアに限らず被災地復興のためのお金は税金で賄われるわけですから、税金をどう徴収してどう分配していくべきなのか、という問題に関心を持つことも震災復興に関わる一つの方法です。 それでも被災地に行った経験は、将来どこかで再び大きな災害が起きた時に必ず活きてきます。今回、被災地で中心となって活動した方たちの多くは、学生の時に阪神・淡路伊藤章氏社会とつながる学生ボランティアパネルディスカッションIVUSAではこれまでに延べ1800名の学生が被災地で支援活動に参加している宮城県唐桑半島では、被災して荒れた畑を学生たちが住民の方と一緒に耕し、再び作物を育てられるまでに再生させた(IVUSA)33

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