IKUEI NEWS vol58
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絡・調整を密に行い、活動が教育の一環であることを理解していただいています。発足当初から活動先との意志疎通を図り、互いに顔の見える関係を構築することで、「ぷちぼら」の学生が活動しやすい環境を整えてきました。学びに直結したボランティア活動 社会福祉学部では、ソーシャルワーカー養成のための社会福祉教育を行っている関係から、福祉施設で障害者や高齢者の方たちと実際に関わる機会を、学生に沢山提供していきたいと考えています。社会福祉士の国家試験受験資格を得るためには福祉施設での実習が必修です。従って、実習の前にボランティア活動を通じて現場への理解を深めることは有効だと考え、ボランティア活動を推奨しています。そのため、社会福祉学部の学生は、入学と同時に全員が「ぷちぼら」の会員になります。 どの学生も最初のボランティア活動の時には、高齢者や障害者の方とうまく接することができずに戸惑うものですが、そこで現場の雰囲気を掴むことで、それまで実習に対して抱いていた不安は大きく緩和されます。また、実習前に限らず継続的に活動している学生は、将来の職業に直結した環境に触れ続けているわけですから、国家試験へのモチベーションも高く維持しています。 逆に、実習で自分の力量不足を実感して、実習後にボランティア活動に参加して勉強しようとする学生もいます。そういう姿勢を持ってもらえることが嬉しいですね。 「ぷちぼら」は社会福祉学部のボランティアセンターなので、同学部の学生が利用しやすく、社会福祉実習の施設にもボランティアを受け入れてもらえる関係ができているところが特色だと思います。自分の実力やキャリアに合った体験を、ボランティア活動と学びを連動させながら実践できるところが、学部に特化したボランティアセンターの強みです。 本当は大学のボランティアセンターを作って、きちんとコーディネーターを置きたいと思うこともあります。しかし、学部内でこぢんまりと活動していて、なおかつ学部の実習担当の教員が全員関わっているからこそ、教育と密接に連動した、質の高い活動が実現しているのだと思います。できる範囲で、身近な人たちを支援する 社会福祉学部の学生だからといって、社会福祉士や教員になるとは限りません。それでも福祉やボランティアで学んだことは、どのような職業に就いても必ず活きてきます。ボランティアでコミュニケーションが難しい方と出会ったことを機に、自分のあり方を問い直したり、人との双方向の関係の中で、他者を通して自分を見つめていくプロセスは人間的な成長に欠かせません。すぐにはその成果が見えなくても、数年後には必ず自身の糧になると思います。 これはボランティアにまつわるエピソードなのですが、かつてマザー・テレサは「インドのカルカッタでボランティアをしたい」と言った日本人学生に、「カルカッタはあなたの周りにもある」と、身近な人を支えるように諭したといいます。私はこの言葉が大好きで、私自身も学生に「ボランティア活動は、自分のできることを、自分の力量でやれる範囲でやって、自分が楽しめることが大切」と伝えています。できることは限られているのだから無理をしない。まさに「ぷち」の理念ですね。そしてボランティアは相手との双方向の関係があってこそ成り立つものであり、人との関係の中で楽しみや喜びを見つけられるのは本当に素敵なことだと伝えています。だからこそボランティアを続けられるのです。今後も学生がそういった喜びを見つけていけるようなサポートをしていきたいと思っています。身近でできる被災地支援として、被災地の子どもたちに絵本を送る活動(日本福祉教育・ボランティア学習学会絵本プロジェクト)に協力して絵本に添えるメッセージカードを作成している様子自閉症の子どもの託児ボランティア14

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