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先輩の留学報告

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平成21年度生
国際教養大学 国際教養学部グローバルスタディズ学科3年 西村 知乃

留学の目的

世界で通用する英語を身に付け、大学院進学の土台づくりをする。また、国際社会におけるEUの在り方を学ぶ。

期間

平成21年9月~平成22年6月

留学校

国際教養大学

学部

国際教養 学部グローバルスタディズ学科3年

私は、2009年9月から2010年6月まで、イギリスのスコットランドにある、アバディーン大学に交換留学生として留学した。 国際教養大学では、海外の提携大学へ一年間留学することが義務付けられているが、この留学には自分なりの目的があった。 まず、英語力向上。英語圏へ留学して英語を母国語とする人々と同じレベルで授業を受け、英語を使って生活し、 世界で通用する英語を身につけること。次に、EU(欧州連合)が、国際社会の中でいかに存在しているのかを実際に見て学ぶこと。 最後に、私は大学卒業後、大学院進学を考えている。国際開発学がよく発達していると言われるイギリスでの大学院進学を望んでおり、 その為の土台作りをすること。これらの目的を達成し、充実した意味のある一年を送るべく、留学に臨んだ。

まず、第一番目の目的、英語力向上のために、私はなるべく多くの人と会話をするように心がけた。リーディングやライティングは、 日本にいても勉強できることである。また、日本にいた時にリスニングとスピーキング力の劣りを感じていたこともあり、リスニングと スピーキング力を伸ばしたかった。毎日二食付の寮だったので、食堂では積極的に友達と会話をするように心がけた。また、 Underwater Hockeyというクラブ活動に参加し、そこでネイティブの友達とたくさん関わることができた。寮では、留学生は留学生同士で 集まってしまう傾向があった為、クラブ活動を通して、ネイティブの友達を多く作れたことはとても良かった。留学生同士の英語と比べると、 やはりネイティブの英語は話すペースが速く、また、スコティッシュ訛りや、アイリッシュ訛りを持った人々もいて、聞き取るのが難しい面にも 多々遭遇した。しかし、そういう本物の英語にふれあう機会が多くもてたことはとても良い経験になった。また、Underwater Hockeyは、 初めてやるスポーツだったので、最初はどういうふうにプレイするかを学ばなければならなかったし、練習中に指摘される点など、 きちんと聞き取って練習についていくのは、始めのうちはとても大変だった。しかし、敢えてこういうクラブ活動に参加したことは、 私の留学生活にとってとても益になった。チームスポーツということもあり、そこでできた友達とはとても親しくなった。試合にも参加させてもらい、 British University Student Nationalsでは3位に入ることが出来たことは、今までの言語の壁の困難を忘れさせてくれる程、嬉しい思い出となった。 未だに聞き取れない場面などに出会うことはあるし、世界で通用するような英語が身についたと断言できるまではいかないが、リスニング、 スピーキング力は以前と比べると大分上達したと思っている。

次に、国際社会におけるEU(欧州連合)の在り方を学ぶことであるが、国際関係論の授業も、EUについての基本的なことを学ぶことはできたが、 それだけでなく、時間のある時は、インターネットで見ることのできるBBCのニュースも聞くように心がけた。また、EU圏内から来ていた留学生も たくさんいた為、友達からも話を聞くことができた。はっきりと、これという答えを見つけることはできなかったが、そこには多くの問題もあると いうことがわかった。以前私は、EUは平和プロジェクトのひとつであり、ボーダーの厳しくない世界が生まれるのはとても素晴らしいことだと考えていた。 EUという枠を通して国と国との間の摩擦のようなものが和らいでいくと信じていた。しかし、現実は、EUの定める基準によって引き起こされる、 国家間での経済力の差、労働力の移動、東欧の国々での産業やビジネスにおける汚職が起こっている。EU内だけでもそれだけ多くの問題が発生するのであれば、 世界レベルで平和を考えたときには、さらに多くの問題になるのだと思った。ギリシャの赤字財政から始まった財政破綻のEUへの影響、 さらにその世界経済に与える影響の大きいことに驚いた。そこには様々な問題が潜んでいることを知り、すべての国が共に歩んでいこうとすることはとても難しいのだと感じた。

最後に、大学院進学のための土台作りを目指し、学業においての努力も怠らなかった。一学期目は、Introduction to International Relations、Europe in the 20th Century、 Jesus of Nazareth: Life, Teaching, Contextの三つの授業を取った。それぞれの授業は週に2、3回のレクチャーと、1回のtutorialから構成されていた。 授業において一番苦労したのはTutorialで、15から20人の少人数で、毎週異なったトピックについて話合うものだった。周りの生徒は話すのがとても早く、 ディスカッションについていくのはとても苦労した。それぞれの授業で課されるエッセイも、2500wordsから3000wordsと、留学へ行く前に日本でエッセイを 書く練習はしていたが、2000words以上のエッセイを書いたことはなかった。なかでもEurope in the 20th Centuryで課されたエッセイは3000wordsで、 私はホロコーストについて書いた。とても興味のあるトピックだったこともあり、かなりの時間をかけた。満足のいくようなエッセイを書いたという感覚は全くなかったが、 20点満点中19点をもらったことは、とても嬉しく、その後のエッセイを書くうえで、かなりの自信になった。二学期目は、International Organizations、 Macroeconomics I、Intelligence and National Securityの三つの授業を取った。Intelligence and National Securityの授業は、honors courseであり、 周りはほぼ現地の3、4年生だった。授業で行うことも、一人で行う15分のプレゼンテーション、5000wordsのエッセイ、3時間にもわたる期末試験と、 first yearの授業よりレベルが高かった。First yearの授業でのプレゼンテーションは、3、4人によるグループプレゼンテーション、エッセイは、 2500wordsから3000wordsと少なく、試験も2時間であった。そのFirst Yearの授業でさえ、最初は四苦八苦していたのに、さらにレベルがあがったことにより、 最初は不安を覚えていた。しかし、毎回授業には録音レコーダーを持って行き、家に帰ってから聞きなおし、授業に遅れないように努力をした。 5000wordsのエッセイも、今までよりたくさんリサーチをして、多くの文献を読まなければならず、最初はどうなることかと思ったが、なんとか仕上げることができた。 そして、思っていたよりも良いマークを得ることができ、それもまた自信に繋がった。最後の期末試験では、3時間で3つエッセイを書くという形式のもので、 内容もfirst yearの試験よりも質の高いものを求められる。一生懸命取り組んだ結果、なんとIntelligence and National Securityの成績が一番良かった。 イギリスへの大学院進学は、実現するかわからないが、大学院では、さらに多くのリサーチと、文字数の多いエッセイを書かなければならないだろう。 英語を母国語とする人と比べるとまだまだ時間はかかるが、この一年を通し、かなりの力はついたと思う。

私は、通常より一年早く留学する早期留学を希望したので、学業の面では、日本の大学でまだ習っていない部分があり、苦労した部分もあった。 英語を母国語としないという同じ条件を持った留学生の中にいても、自分の能力の無さに劣等感を持ったことも度々あった。しかし、 周りの学生達の勉学に対する姿勢には圧倒された。彼らは遊ぶ時は遊ぶが、勉強するときは勉強する、めりはりのついた生活をしていた。 レクチャー中に居眠りをしている学生も、図書館で居眠りをしている学生も見かけなかった。ひとつのレクチャーは1時間と、日本の大学の授業より短く、 自分で学習する時間がたくさんあった。大学とは、そういうふうに自分で積極的に学んでいくところなのだと思った。この留学は、私の世界的視野を広げ、 様々な貴重な経験をさせてくれた。この一年の努力や経験を、今後の学業やサークル活動に生かしていきたい。そして将来、国際協力分野で活躍できることを 目指して今後も努力していきたい。